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日経の電子版について今日思ったこと

今日は日経新聞が3月から有料の電子版サービスを始めるという発表があり、それに付随して夜に行われた「ネット時代のメディアとジャーナリズムフォーラム」にAMNさんのブロガー枠で行ってきたので、今日考えたことをエントリとして残しておこうと思う。

フォーラムでは日経新聞の方からの新サービスに関する説明と、それに続いて各界の著名な方々によるパネルディスカッションがあった。
Twitterでもハッシュタグ「#mf224」でその模様や様々な意見を見ることができるし、報道や各有力ブログ等で色々と情報が発信されるハズなので、サービスの内容とかパネルの内容等についてはここでは割愛させていただき、自分の感想だけ書こうと思う。

なお、メディアとかジャーナリズムについてとかビジネスモデルとか広告とか難しい話は専門家でも無い自分には無理なので、純粋に、一消費者としてのお気楽なユーザー目線での感想だけです。

前提:僕の情報収集のやり方

まず、僕は日経新聞の購読者ではない。
日経ではない一般紙は取っているが、実は全然読んでいない。
(主にヨメのために取ってるようなもの)

かといって情報・ニュースを集めていないワケでは当然ない。
僕の情報収集は主に3つあって、Googleニュース・RSS・Twitterである。
(たまに2chを見ることもある)

具体的には、約1時間の電車通勤の際に、AndroidのGoogleニュースWidgetで見出しを斜め読みし、興味があるものは記事の中身を開いて読む。これが約15分。
あとの時間はGoogleリーダーに登録してあるRSSを、Androidのアプリからどんどん読んでいる。Androidのマルチタスク機能により、定期的に記事をダウンロードしてローカルに保存してくれているので、地下鉄でも問題無く読める。
これでアッという間に通勤時間は過ぎ去っていく。

会社についたら、内勤の時間が多いので、随時PCのTwitterクライアントから情報を入手する。
700人以上フォローしているので、TLを全部追いかけるのはハナから諦めており、Tweenのタブ機能を使ってある程度抽出した情報と、普通のTLの超ナナメ読みを並行させている。
Twitterで興味を持ったWEBへのリンクはどんどん開く。
その場で1分以内くらいで読めるものは読み、それ以外は「あとで読む」を使って記事のテキストをどんどんGmailに送っている。
Gmailに送られた情報は、タバコとか昼休みとかの細切れ時間で消化していく。

帰りの電車はGmailに送った記事とGoogleリーダーの未読を消化。
(眠くて寝てしまうことも多々あるが)
だいたいこんな感じ。
このやり方での問題点
上記の情報収集方法で、基本的に自分に興味のある情報はかなりカバーできてるつもり。
仕事上でも情報が遅いとか知らなくて困るということはあまり無い。

ただ、RSSにしろTwitterにしろ、やっぱり自分が興味ある世界を自分で選んで構築しているので、興味の範囲外のところに滅法弱いという弱点を持っている。
それをカバーするために朝のGoogleニュースチェックがあるが、なんか出てくる記事の選ばれ方が本当に適切なのかかなり疑問で、弱点を必ずしもカバーできてない気がする。

どういう時に困るかというと、例えば今ならオリンピック関連の話題についていけない。
(基本的に普段はスポーツに興味がないので)
あと、ごくたまにだが、ビジネスの相手との雑談なんかで「今日の日経の記事で・・・」みたいな話が出てくると、ビクっとしてしまう。
やっぱ日経読んでないってビジネスマン失格なイメージだもんなぁ。

あと、基本的に情報過多で死にそう。
正直消化しきれてない感じはある。
毎日チェックしててもGoogleリーダーの未読はちっとも減らないし。
Twitterも未読だらけ(こっちは全然気にしないことにしてるが)。

今日の日経の発表を見た第一印象

さて、そんな自分が、今日の発表を見た時の第一印象は、ご多分に漏れず「月額4000円とか高くて絶対使わねー」であった。
自分のようなネットユーザーは誰も使わないだろうと思った。

明らかに既存の新聞の売上げを減らさないようにという提供者サイドのことだけを考えた価格設定であることに呆れもした。
記者の高い人件費というようなコスト構造にメスも入れないで、広告収入でついにネットに抜かれたので仕方なくユーザー課金という安直な方法でネットに乗り出してみました的な旧来のメディアは早く潰れろなどとも思った。

ただ、イベントに行く前にTwitter検索で人々の感想をナナメ読みすると、意外に評価する声も多く、自分の感覚は特異なのかもという不安も持ったりした。
やっぱ新聞を読んでいないサラリーマンという、普通じゃないセグメントにいるからなぁとか。

イベントに参加して

イベントに参加して、上記の基本的な感覚が変わったかというと実はたいして変わっていないw。
少なくとも4000円も払う気は今でも全くしない。
まぁ、そもそも自分みたいな人は今回のターゲットユーザーないようだが。
(当たり前か)

ただ、やっぱり人の数だけ意見があるなぁということとは強く感じたし、ただ否定していれば良いというものでも無いなぁとは思うようになった。
期待している人も多くいるようだし。
徳力さんが言っていたように、明らかにネガティブな反応が多数になることが予見された中で今回の営みをした日経さんのフトコロの広さというか本気度みたいなものも感じた。

イベントで言われていた中で自分なりにキーワードかなぁと思ったものがあって、その辺をなんとなくまとめると、自分にとって日経さんにお金を払っても良いサービスの形態がありそうだなぁと思ったので、その辺をちょっと書いてみたい。

一つは日経の方が言っていた「合理的なノイズを敢えて入れていく」という言葉。
要するに自分好みの記事ばかりで本当に良いのですか?という問いかけで、敢えて興味の範囲外の「ノイズ」の部分を入れていくことが必要じゃないかという考え方。

それと徳力さんが言っていた「パッケージ」という考え方。
それと他の誰か(失念;たぶん複数の方)が言っていた「日経ブランド」という言葉。
要するに昔ながらの「サラリーマンなら日経とWBSは当然チェックしてるよな」という認識のもとで、サラリーマンとして最大公約数的に知っておくべき情報というものが、日経ブランドという名の下にパッケージ化されてるんじゃないかという考え方。

それから高広さんが言っていた「プッシュ」「習慣化」という言葉。
そして徳力さんが言っていた「サラリーマンは忙しいので、利便性にはお金を払う価値がある」というような趣旨の言葉。

この辺のキーワードをまとめて、自分にとってどんなサービスだったらお金を払うかを考えてみた。

これなら少しくらいお金払うかも

僕の好みとか関係なく、サラリーマンとして最大公約数的に知っておくべきと日経が考える情報をパッケージ化して、朝の電車で携帯等(デバイスは携帯に限らないかもしれないが)で見られるようにプッシュして送ってくれるサービス。
15分とか20分でパーっとチェックできる分量が良いので、基本的に見出し(プラス数行の要約があればベター)のみ。これで月500円なら喜んで払うかもなぁと。
1000円だとちょっと考えるけど。
でも1000円で「日経チェックしてます&ネットばっか見てるワケじゃないっすよ」という安心感と言い訳ができるならサラリーマン的にはアリな気もしてきた。

見出しとちょっとした要約だけあれば話題についていけないということは無いし、深掘りしたければネットから情報を引っ張ってくるリテラシーくらいは持っているので、これで十分。
昼休みくらいにもちょっと追加でプッシュしてくれるとなお嬉しい。
こういうの、できないですかねぇ。

まぁコレって、日経さんが主張する「プロならではの記事」という「中身」は要らないよっていうことでもあるんで、日経さんが目指しているところとは相容れないかもしれないけど。
日経さんに期待するのは記事の中身というより、記事のセレクトのセンスというか、「これを知っておけばサラリーマンとしてOK」という太鼓判みたいな部分で、そこは上から目線で押しつけてもらって全然構わないですよみたいな。

そういうバリエーション展開があるとすると、なんか急にとても興味が出てくるから不思議。
少なくとも今は日経さんには1円も払ってない僕みたいな人を取り込む手段として検討してもらえないですかねぇ?
僕みたいな人ってのがとっても少ない可能性は否定できないので、これだけじゃビジネスとしては成立しなそうな気もするけど、電子新聞作るなら材料は既にあるわけだからサブメニューくらいで検討できないものだろうか。

全然関係ないけど折り込みチラシの話

イベントの中では広告の話とかが出ていて、その辺も専門家でも何でもないのでよく分からないのだが、これまたユーザー目線的に一番身近な広告って折り込みチラシなので、その辺についてちょっと書いてみる。

っていうか、ぶっちゃけ我が家で日経を取ってないのって折り込みチラシが少ないから。
だから折り込みチラシが一杯入ってくる一般紙を取ってる。
もうこれはヨメが断じて譲ってくれない部分だったりする。

で、実はこの辺を突き詰めて考えていくと、実は新聞の情報そのものは上記のようなネット配信サービスがあれば十分で、家に届けてもらうのはチラシだけで良いんじゃないかなぁとか。
月500円でチラシだけ毎日配達してくれるなら、喜んでそれ使いそうなのだ。
下手すりゃ1000円くらい払うかも?
金を払って広告を受け取るなんて、普通あり得なそうなんだけど、我が家の場合はそれが十分に成立しそうな感じ。
そういうサービスってできないもんなのかなぁ。
(これまた同じような人がどれだけいるか分からないんだけれども)

これは日経さんというか販売店側のビジネスなのかな?
でも販売店のことを慮って4000円なんて変な値付けするくらいだったら、そういう別なモデルを考えて販売店をサポートしてみるような試みって無いんすかね?

大企業がじっくり考えたことに対して思いつきレベルのことを書いて馬鹿丸出しのエントリだけど、イベントに参加したことで、単に否定するだけじゃなくて、少しは「考える」ということをできたから、自分的には結構有意義だったです。

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