iPad miniは発売日に入手して、ほぼ毎日使っている。
だけど、2週間とか1ヶ月とかのタイミングでレビューを書こうとしても、なんか筆が進まないというか書けないまま年末まで来てしまった。
前回のエントリでは「iPad mini次第で僕の2012年秋のタブレット祭りの結果が決まる」というようなことを書いていて、それで何も結果を書かないというのもアレなので、重い腰をあげて記録しておく。
年が明けたら絶対書かないままになりそうだし。
ワクワクもドキドキも無い
僕にとって、iPadとしては初代に続いて2台目。
7インチ級タブレットとしては初代GalaxyTabに続き2台目。
iOS機器としてはiPod touch(4G)以来だから2年ぶり。
そんなワケで、とりあえず新鮮な感じは全然無かった。
全てが想定どおりでワクワクもドキドキもあまり無い。
ガジェット入手時のテンション上がる感じがかなり希薄だったので、その辺りがレビューの筆が進まない理由だったのかなぁと。
だけど毎日使ってしまう不思議な魅力
冒頭に「ほぼ毎日使っている」とさりげなく書いたのだけど、これが全て。
だって今までのタブレットで2ヶ月間ほぼ毎日使うなんてことは無かったのだから。
タブレットに関しては、買って最初の半月くらいは使っても、じきに飽きちゃって2ヶ月後にはあまり使わなくなるということをずっと繰り返してきた。
わりと気に入っていたSonyTabletでも、毎日使うなんて考えられなかった。
今はとにかく寝る際の枕元に必ずiPad miniを持っていく生活だ。
それに、これもかつて無かったのだけど、毎日持ち歩いている。
要するに一日中、ほぼ一緒にいるという僕にとっての初めてのタブレット。
最近じゃ防水ケースに入れて風呂にまで持ち込んでる始末だ。
新しい要素もドキドキもワクワクも無いのだけど、毎日一緒にいたくなるほど馴染んでしまう不思議な魅力がある。
それがiPad miniと2ヶ月過ごした結論。
だから「恋人というよりは嫁」って感じ。
ハードウェアの不満はほぼ無し
概ね結論は書いてしまったのだけど、細かく言えば全てに満足しているワケではない。
ただ、ハードウェアそのものにはほぼ不満が無い。
デザインは期待したとおりの高い質感。
ブラック&スレートにしたのだけど、買った後に店頭で実物を見たらホワイトも良かったなぁなどと思ったり。
ただデザインそのものの新鮮味は薄い。
あと、質感高すぎるが故に雑に扱いづらく、ケースとか付けちゃいたくなるのは、いつもながらApple製品の良いところでもあり困ったところでもある。
でもせっかくの薄さと軽さをスポイルしたくないので、僕は純正の風呂のフタ以外のカバーは基本的に使っていない。フチとか結構キズだらけになってるけど気にしない。
本体の大きさについては、7インチと言うのは少々憚られる幅が気になるところ。
鷲掴みにするのが難しいので、持ち方はやや不安定になる。
ただ、十分に薄くて軽いので、初代iPad持ちからすれば恐ろしくハンドリングが良いという印象しかない。
なお、サイドのベゼルが狭いというところは買う前には気になっていたけど、実用上で困ったということは無い。この辺のチューニングはさすがiOSというところだ。
ハードウェア的な問題としてよく言われているのが「非Retina」というところだが、これはもう「普段Retinaを使ってるかどうか」で評価が全く変わるのではないかと。
僕はRetina的解像度のものを普段使っていないので、Retinaじゃないというのは全く気にならない。
むしろ普段がAndroidなので、改めてiOSのフォントの読みやすさに感激しているほどだ。
まぁこれだけ肌身離さず常用してるお気に入りのminiなので、Retinaモデルが出たら間違いなく買い換えるとは思うけども。
ちょっと困った事象
半月ほど前から、ちょっと困った事象が出ている。
というのも、AirMac以外のWiFi機器に繋がらなくなってしまった。
ネットで調べても同様の事象が見つからないので、おそらくは僕の機器固有の故障などではないかと思っているが。
美点と不満が交錯するiOS
ということで、ハードウェアには概ね満足しているのだが、普段Androidを使っているせいか、iOSには若干の不満がある。といっても、iOSならではの美点も同時に感じるところであって、それはむしろ相殺してあまりあるほどなのだけれども。
不満なところ
一番の不満はやっぱりアプリ連携の部分だ。
端的に言えば、僕として一番使用頻度が高いRSSやPocketなどを読んでからの「はてブのコメント確認→ブクマ→ついでにTweet」という流れができないのがツライ。
それに、個別アプリ毎にアプリ連携を設定しなきゃいけないので、本当に心から飽き飽きするほどユーザIDやらパスワードを入力するハメになる(まぁ最初のうちだけだが)。
もう一つは文字入力。
AndroidでATOKを常用しているので、もうこれは全然比較にならない。
入力を学習してくれてる感がほとんど無いのもツライ。
あとはファイルのハンドリング。これは単に慣れの問題かもしれないが。
Androidのような分かりやすいファイルマネージャーみたいなのが無いので、色々戸惑う。
例えば有料メルマガのePubファイルとかの取り扱いなんかが分かりづらく、結局Androidの方でパパっとDropboxに放り込んでからiPadで取り出すみたいなフローになっちゃう。
この辺はたぶんGoodReaderとかでうまくやれば良いのだろうけど、Androidに慣れてると面倒だなぁと。
この3つはAndroid使い目線からiOSが使いにくいなぁと思う部分だ。
微妙なところ
あと美点とも欠点とも言えるのが「アプリのタブレット最適化」の部分。
クックCEOもドヤ顔で語っていたけど、Androidにはタブレットに最適化されたアプリがとても少ないので、iOSのタブレット最適化アプリの多さと使いやすさには感動を覚える。
一方で、タブレットに最適化されていないアプリ(iPhone用アプリ)は実質的に使い物にならない(使う気にならない)というのは実際のところかなりの欠点だとも感じる。
Androidであればスマホ用アプリもタブレットで普通に使える(要は最適化されていないだけ)。まぁだから「大きいスマホ」とか言われちゃうわけだけども。
でもこの差をアプリの数で比較すると、Androidは70万のアプリがそのままタブレットで使えるが、iOSの方はタブレット最適化の27万のアプリしかiPadでは使う気になれないということであって、意外にこれは大きい差だと思うワケである。
例えば最近の例なら、iOS用にリリースされたGoogle純正のMapアプリ。
これはタブレット最適化されていないので、iPad miniで使うと非常に残念な感じになってしまう。
アプリ探しをしても、iPhone用にしか無いアプリなんかが結構あってガッカリすることも多々。
ついでに言うとマトモなアプリはたいがい有料というところもAndroid比では若干マイナスか。
せめて試用ができればねぇ…。
素晴らしいところ
とはいえ、27万ものタブレットに最適化されたアプリはやはり素晴らしいのであって、これらのアプリの満足度はAndroidでは今のところ味わうことができない種類のものであることは確かだ。
しかも27万もあれば、だいたいの用途には対応するものがある。
中でもReederとかMr.ReaderとかApple謹製のiMovieとかGarageBandみたいなレベルのアプリは今のところAndroidタブレットでは望むべくも無く、こういうレベルのアプリがゴロゴロしてるのはまさにiOSならでは。
有料だけど全然Value For Moneyだなぁと思える。
あとは1年前のスペックのハードでも最近のAndroidに遜色なくサクサクと動くし、バッテリーも抜群にもつというのがiOSの凄いところ。
実際、4コア&RAM1MBのXperia Tabletと2コア&RAM512MBのiPad miniで比較しても、miniの方がサクサクしてんじゃないかってレベル。
(サクサクだと思わせる各種効果も込みで評価)
古いminiのスペックでもサクサク感を十分に感じられたのは、今まで使ってたiOSが2年前のiPod touchと初代iPadだったという個人的な事情も関係していそうだが、今年のスペックのiPad4とかiPhone5はもっと凄いんだろうなぁと思うと、やはりAndroidでは追いつけていない部分というのを如実に感じるところだったり。
もう1つ、良いと思うのがAppleTVとの極めて簡単な連携。 今まで持っていた機器でも一部はできていたのだが、AirPlayミラーリングに非対応だったりしたので、AppleTVをより活用できるようになって非常に満足!
再び結論
久々のiOS機器だったけど、良いものだなぁと改めて見なおした。
っていうか本当にもう離せないというほど気に入っている。
でもホントにワクワクしない。不思議なヤツだなぁホントに。
あと、これを機にやっぱりiPhone5が少し欲しくなったり。
Nexsu7ともちょっと比較してみたかったり。