登場が超楽しみ！携帯燃料電池「FC-STICK」

ちょっと前に環境系のイベントに出た時に気になったので紹介。
これはモバイル機器用の外部バッテリー。eneloopとかと同じジャンル。
目新しいのは、これが「燃料電池」だということ。
もうそれだけで、新しモノ好きとしてはたまらない。
そして、この製品が今年の夏頃には商品として販売され始めるらしい。

最近Xperiaユーザーから「バッテリーがもたない！」という指摘が溢れまくってるけど、程度の差こそあれ、現在の高性能モバイル機器全てのボトルネックになってるのは、間違い無くバッテリーだ。
現在のバッテリーを支えているのはリチウムイオン電池の技術だが、要するにこの技術に相当なブレークスルーが出てこない限り、我々は常にバッテリー問題に直面し続けることになる可能性が高い。

そうなるとリチウムイオンの代替技術が気になってくる。
たぶん、その代替の本命がこの燃料電池だろう。
（他にも、既に製品として実用化されているソーラーもあるが、あくまでも補助的なイメージだ）

eneloopより良いかもしれない

アクアフェアリーというベンチャー企業が開発中のこの携帯燃料電池は、水素発生剤が入っているカートリッジを差し込むことで発電を始める。
そして発電した電気をそのままモバイル機器に給電する仕組み。
「電池」という言葉はついているが、eneloopのように予め充電しておくのではないのだ。
どっちかというと「発電所」を持ち歩いているイメージなのかな。

現状のほとんどのガジェットがリチウムイオン電池駆動であるため、ガジェット好きとしては「充電するものが多すぎる！」と日々感じている。そういう人は多いのではないだろうか。
だから「充電しなくて良い」というだけでかなり惹かれるものがある。

軽量・コンパクト

製品ラインナップは4つの予定だそうだが、最も小型のものは何と10gだ。
主力製品のFC-STICKでも26g。
ノートPCを充電できる一番大型のものでも130gと、ズバ抜けた軽量性だ。

これに対し、現在モバイラー必携の「eneloop」の場合、充電機だけで55g～130g（モバイルブースター）。
更に1本約30g（単三）の電池が複数必要になる。
携帯性の差は明らかだ。

でも、お高いんでしょう？

昨年秋に発売された東芝のモバイル燃料電池「Dynario」は3万円だった。
ということで「高いんじゃないか」という先入観があった。
しかし、アクアフェアリーのFC-STICKの予定価格を聞いて驚いた。

FC-STICKの本体は2000円程度で発売される予定だという。
eneloopがセットで買うと3～4000円程度はすることを考えると、驚きの低価格ではないだろうか。

ただ注意点として、使い捨てになる「水素発生剤カートリッジ」が1個100円くらいになるということ。
要するに1回充電するのに100円かかると。
eneloopは繰り返しでかなりの回数使えるので、中長期的にはコストは逆転するのかもしれない。
（売れていけば量産効果でカートリッジの価格が下がっていくことも考えられる？）

ただ、毎日必ず使うものでもないし、「充電しないで良い」「軽量・コンパクト」という圧倒的な利点を考えると、かなり良い感じなんじゃないだろうか。eneloopの更なるバックアップとしてカバンに放り込んでおいても良いかもしれない。
このSPECのまま出てくるのであれば、僕は間違い無く買うと思う。

2つの懸念点

一つはカートリッジの入手しやすさ。
カートリッジが無いと話が始まらないので、ココは重要だろう。
コンビニとかキオスクあたりで手に入るのなら十分だ。
アクアフェアリーはドコモとも提携していたりするようなので、ドコモショップに置いておくというような展開もあるかも。
ま、最悪はAmazonあたりで売ってくれれば、まとめ買いしてカバンに複数放り込んでおけば良いだけか。

もう一つは安全性だ。
一応、水素という危険物質を発生させるので、危険性はeneloopの比じゃない。
当然その辺は十分ケアしているようだが、リチウムイオン電池ですら多少の事故は起こっているので、ちょっとだけコワい。
自分が被害を負うだけなら良いが、人を巻き込んでしまうのだけは絶対に避けたいので。

とまぁ、多少の懸念点はありつつも、基本的にはかなりソソられている。
発売開始が今から楽しみだ。

以下参考記事