2013年は物欲ありませんとか前回書いたが、困ったことにそうでもなかった。
そう、XperiaZである。気づけば明日が発売日だったり。
ずっとXperiaばかり買ってきた僕としては、やはり「Z」の称号がついたXperiaは気になる。
ということで、上京ついでにスマホラウンジでお触りしてきたので印象などをメモ。
予習 -スペック比較など-
インプレの前にお約束のスペック比較。
僕のメインスマホであるXperiaGXと比較してみたのが下表。
Model | XperiaZ | XperiaGX | 変化 |
OS | Android4.1 | Android4.0 | ヌルサク化? | Size | 139×71×7.9 | 131×69×10.5 | 縦横は数ミリ大きいが薄い |
Weight | 146g | 127g | 数値上は少し重くなった | Display | 5.0インチ | 4.6インチ | 0.4インチアップ |
解像度 | 1920×1080 | 1280×720 | 越えられない壁 | CPU | 1.5GHz 4コア | 1.5GHz 2コア | コア数倍増 |
RAM | 2GB | 1GB | これまた倍増 | microSD | MAX64GB | MAX32GB | またまた倍増 |
ROM | 16GB | 16GB | イマドキ16GBは少ない | CMOS | ExmorRS | ExmorR | 1世代進化 |
HDR | ○ | × | Zは動画までHDR可 | Frontカメラ | 220万画素 | 130万画素 | CMOSも裏面照射型に進化 |
Bluetooth | 4.0 | 3.1 | 地味にバージョンアップ | 防水防塵 | ○ | × | 越えられない壁 |
ワンセグ | ○ | × | むしろ無いほうが良い | 赤外線 | ○ | × | あって困ることは無い |
NFC | ○ | × | あって困ることは無い | バッテリー | 2,330mAh | 1,700mAh | GX一番の泣き所も補強 |
映像エンジン | BraviaEngine2 | BraviaEngine | たぶん違いは分からんが | IME | POBox5.4 | POBox5.1 | どうせATOK使うが |
ドロワー | フォルダ可 | フォルダ不可 | どうせ純正は使わんが |
GX発売からまだ半年しか経ってないのにこの違いである。
後から出たものの方がより良いのはガジェットの常なれど、たった半年で2モデル分も古くなった上にここまで差がつくと、さすがに一抹の寂しさを感じざるを得ない。
思えば2012年のXperiaはどれもイマイチだった気がする。
デザインしかり、スペックしかり。どれも中途半端。
で、モデル数だけ無駄に多いみたいな。
全力投球なモデルってのが無くて、何かが常に欠けてる感じ。
それに比べるとXperiaZは現時点考えられるほぼMAXなスペックであり、まさに全力投球な端末といった印象。スペック上の出し惜しみ感は全く感じられない。
素直に欲しいと思えるし、何かを諦める必要もない。
GX購入は早まったか…などと思いながらスマホラウンジに向かったのだった。
気合が入り過ぎな展示にビビる
ドコモが珍しく「一押し」と言うだけあって、スマホラウンジのXperia関連の展示は凄いことになっていた。もう他の国産モデルが可哀想になるほどにXperia押し。
発売前だというのにやたら充実した関連アクセサリーもズラっと展示。
相当に売れそうな雰囲気なので、アクセサリーも充実するんだろうなぁ。
背面ケースだけでなくフロントカバーもドヤ顔で展示されてたのは笑った。
たぶん「これでdocomoXiロゴを隠して下さい」ってことなんだろうなぁ。
じゃあ最初からクソロゴ付けんなよって思いました。
驚いたことに、SONYのHMD T2がXperiaと繋がれた状態で展示されていた。
こんなマニアックな代物がこんなとこで陽の目を浴びてるとはw
当然ながら恥ずかしげもなく装着してみた。
最近すっかり出番が少なくなったウチのT1に比べると、一番の弱点だった装着感がかなり改善していた。軽量化がかなり実感できた。
少しだけ物欲が刺激されたが、見えるモノはT1とあまり変わってない感じ。
HMDはやっぱフルHD化まで待ちかなぁと自分に言い聞かせたり。あ、脱線。
実機はかなり用意されていたのだが、全部人で埋まっていたので、仕方なくトボトボと奥の方に歩いて行くと、BRAVIAやBDレコと接続されたZが1台だけポツンとしていた。
とりあえずこの機体を触りまくることにした。
nasneも置いてあったのだけど接続されてなかったのが残念。
XperiaZインプレッション
以下が長くなりそうなので、とりあえず実際に触ってみた全般的な印象としては「かなり良いけど思ってたほどじゃない」って感じ。
スペック表とか評判で期待しすぎてたのかも。
まぁそりゃ自分のGXと比べると色々な面で良いのだけども。
デザイン
僕の場合、Xperiaを買う理由の半分くらいはデザインだったりするので、個人的に最重要項目。
これまでの曲線をうまく取り入れた路線と大きく変わり、ただただスクエアなデザインになってしまったのは個人的には少し残念。
全然面白くないデザインだと思う。
それでも他のクソみたいなデザインの国産スマホとか銀河とかよりは100倍好きなんだけど。
ということで造形としてはあまり好みでなかったりするのだけど、両面ガラスを使うことで相当質感が上がったという評判だったので、そこは期待していた。
で、その質感なんだけど、これまた期待していたほどじゃないかなぁという印象。
iPhone5並かと思ったけど、ちょっと落ちる感じがした。
ガラスも思ったほどには素材感の違いが分からなかった。
たぶん、大きさに比べて凄く薄い本体であるとか、146gという数値以上に軽く感じる作りが逆に「凝縮感」みたいなのを損ねているのかなぁという気がした。
iPhoneなんかだとあの小さい本体にギチっとつめ込まれてる感みたいなのがあって、それがモノとしての魅力とか質感を高めてる感じがするのだけど、Zはそれとは方向性がまるで違う。
だからって質感が悪いとかってことでは全然ないし、薄いとか軽いってのも凄く大事な要素ではあるのだけど。まぁ単純に期待しすぎた。
それと、予想したとおり指紋がベッタベタになってしまってたのが見た目とか質感の印象を落としてしまった可能性はある。
日常で使っていく場合にはこの指紋問題はなかなか頭を悩ませそうな予感。
ケースとかつけたくないしなぁ。
何度でも言うけど、お約束のドコモXiロゴはやっぱりデザイン的に残念。
とか言いつつ、日頃GXを使ってるので慣れてしまってたりもするんだけど。
こんなのに慣れるなんて目が腐った感じでイヤだなぁ。
まぁキャリアモデルだからロゴくらいは仕方ないのだろうけど、万が一iPhoneを扱ったらそこにはロゴは入れないんだろうとか考えると、いくら「一押し」とか言ってても所詮は舐められてるのが国産メーカーで、Xperiaも例外じゃないってことなんだろうなぁ。
そもそもXiっていうブランドイメージ訴求は全然世の中に届いてなくて、慌ててLTEとか付けてみたりする体たらくであって、そんなクソみたいなブランドを、デザイン台無しにしてまで、しかも買った人に対して訴求してどうするんだろう…。
触った感じ
JerryBeanの「Project Butter」の成果と、強化されたCPUやらRAMのおかげで、当然引っかかるような操作感はなくてヌルヌルサクサクという感じだった。
というか、僕の場合この部分の評価は昔から甘めで、Xperia acroくらいから十分にヌルサクであると思っているので、正直なところ違いはあまり分からなかったりしたw
フルHDとかテレビ・BDレコとの接続とか
触っていた端末がBRAVIAに繋がっていたのだけど、手元の操作が遅延なくBRAVIA上で映しだされていてまぁ普通に便利だなぁと。まぁコレは自分のGXでもできることではあるのだけど。
それより感動したのはやはりフルHDの異常にキレイな画面だ。
当然BRAVIAへの出力もフルHDで、テレビの粗い粒子で見てもキレイなんだから5インチの画面じゃ粒感など皆無なワケで。
というか、僕なんて自分のGXでも粒感があまり分からない程度のクソな目だったりするので、フルHDスゲぇってのはまぁ気分的な満足感が主なのだけど。
あとBraviaEngineも僕のGXより1世代進化したのが入ってるようなのだけど、クソ目なのでその違いは全然分からなかった。
まぁとにかく画面は非常にキレイでしたと。
BDレコとの連携はムービーアプリのDevicesという所から。
GXにあった「Connected Devices」という単体アプリはこっちに巻き取られた模様。
普通にBDレコを認識して、タップすれば録画された番組が見られるし、そこからダウンロード(お出かけ転送)も当然可能。
この辺はSONYならではって部分だったりするのだけど、実はTwonkeyとかを使えば他社デバイスでも同様のことが可能という話もあって(未検証)、Xperiaじゃなければという要素では必ずしもないのかも。
でも純正アプリでできる安心感みたいなのはある。
その他の進化したとこなど
しばらく色々と触っていると、細かいとこで色々と進化してるなぁというのに気づく。
GXとZの間にはAXというモデルもあるので、僕が感じたGXからの進化全てがZからというワケではないのだろうけど。
設定画面の項目などはGXとZでほとんど変わらない。
唯一変わってるのはスライド型のスイッチの見た目。
GXはICSっぽいデザインそのままだったけど、ZはまるでiOSのパクリみたいな見た目になった。
金属っぽい質感が細かく描かれてるあたりとかすごく似てる。
通知領域のトグルスイッチも二段で10個と充実(ただ、これはAXと確か同じ)。
ただ、個人的にはトグルの下の日本語のラベルがダサくて好きじゃないかも。
通知領域と言えば、JerryBeanからの機能で通知領域内で作業ができるというのもあって、色々なことができるハズなのだが、とりあえずちょっと触った範囲ではスクリーンショットの共有ができることに気づいた程度かなぁ。
ネットワークの設定画面ではいくつか項目が増えていた。
中でも、メディアサーバーの項目からサーバー機能のON/OFFができるのは良い改善かと。
GXだとたまにメディアサーバーが暴走?してバッテリーをバカ食いしてることがあるので。
XperiaメニューはGXではほとんど使うことも無いのだけど、Zになって項目がかなり増えている。特にMirrorLinkとかスクリーンミラーリングとかThrowとかの機器間接続機能が充実してる感じ。
こういうのは素直に良いなぁと思う。
あと、BTテザリング項目は相変わらず無かった。
auとかSBのiPhoneはBTテザリングでiPad miniをぶら下げたりできるらしいので、これができないのはわりと残念。
BTテザリング出来ないのがXperiaだけなのか、他の機種を知らないのでなんとも言えないのだが、GXの場合はroot取ってチョメチョメするとBTテザリング項目が現れたりするので、個人的にはドコモの去勢じゃないかと思っている。
アカウントの追加画面では設定できるアカウントがかなり増えていた。
今まで無かったXperia用Twitterってのが気になるところ。
そうそう、そもそも伝統のお荷物アプリだったTimescapeがZには無いのだ。
アレは裏でいろんなプロセス走らせて邪魔な割に全く使えなかったので正しい進化かと。
また、PlayMemoriesOnline(PMO)との連動が色々なところで見られることに気づく。
このPMO、劣化Flickrとか劣化Picasaくらいの認識しか無かったのだけど、最近買ったNEX6とも良い連携をしてくれるので、最近はまじめに使ってたりする。
ZではカメラからPMOに自動アップロードができたり、アルバムアプリでオンラインのPMOの画像を直接参照できたりするので、ペリアな人はPMO使うと良いと思います。
5GBまでタダだし。
Walkmanアプリについては「ソニー・Xperia Zの「強さ」とは――開発者インタビュー 」という記事で、Music Unlimitedをシームレスに使えるとあったので、実は結構期待していたのだが、ラウンジの機体は普通にMusic Unlimitedのアプリが起動してくるだけでGXと何ら変わらなかった。
まだ開発中の機体だったのだろうか?
音楽については基本的にGoogle Musicアプリでクラウドのライブラリを聞く生活にすっかり慣れているので、端末にわざわざ音楽を転送してWalkmanアプリで聞くというシーンが僕の場合は無いのだけど、1000万曲を誇るMusic Unlimitedのライブラリをローカルと同じ感覚で使えるというなら相当な魅力だなと思っていたので、体験できなくて残念だった。
まぁMusic Unlimitedのアプリを使えばいいじゃんって話なんだけど、微妙にデキが悪いんだアレ。
その他で気になったのは共有を押した時のアプリ選択の画面がちょっと変わったとか、時刻選択のUIは引き続きAndroid標準ベースだったとか。時刻選択のはGingerbread時代のXperiaはiOSっぽいUIにカスタマイズされてて使いやすかったんだけど、ICSで標準に戻っちゃったのが残念。
Xperiaというとカメラも魅力の1つ(最近ではそうでも無くなってきた感あるけど)。
CMOSも進化したし、古墳みたいなレンズの出っ張りもなくなり死角なしっぽい。
GXと比べるとHDR撮影も可能になったし、露出調整とかもできるようになってるし、プレミアムおまかせオートとかで楽できそうだしと、かなりの進化だ。
ただ、カメラボタンが無くなったのは少し残念。
起動ももう少し早かったらなぁ…。
ホームアプリも結構進化してて、個人的に一番良いなぁと思ったのはアプリドロワーの中にフォルダを作れるようになったこと。
ずっとこの機能が欲しくてGOランチャーやらNovaランチャーを使ってたりするので。
ただ、これだけ画面がデカくなったのに、上から下のスワイプアクションで通知領域を出したりという程度の気づかいが無かったりするのは残念。
ホームのスクリーンが相変わらずループできなかったりするのも不便だなぁと。
なにより、解像度が上がったのに並べられるアイコンが増えてないっつーのがね…。
この辺は他の国産のElugaとかArrowsの方が使い勝手に気配りがあって良いと思った。
まぁコレらはデザインとかクソだし、これまでの評判がイマイチなので相変わらず選択肢には上がりようも無いのだけど。
ホームの使い勝手の悪さなんて結局アプリで解決できる話だし。
ちなみにドコモのプリインアプリをフォルダにまとめたのが上の画像。
そこからアンインストールを選択してアンインストールできないアプリを数えたら11個くらい。
邪魔だけどキャリアモデルだから仕方ない。
ドコモがAmazonになるために必要らしいから仕方ない。
有機野菜とCDの円盤を売りたいらしいから仕方ない。
それで1兆円稼ぎたいらしいから仕方ない。
クラウド型のドコモメールアプリなんて影も形もないけど、どうせ手遅れだから仕方ない。
あとは、電源ボタンからのスクリーンショットが復活してたりとか。
マルチタスクボタンからのスモールアプリ起動とか「全アプリ終了」ボタンの設置とかも便利で良い進化だと思う。
スモールアプリはGXでもチョメチョメすれば使えるけども。
XperiaTabletZも少しだけ触ったよ
僕がXperiaTabletS(XTS)というクソみたいなタブレットを買ってから半年も経ってないのに、これまた進化のジャンプの大きいZなんかを出しやがって、ホントにSONYってメーカーはムカつくんだけど、このタブレットZもムカつきながら少しだけ触ってきた。
まず軽くて薄いことには普通に驚く。
10インチクラスとしては考えられないほどだ。
これで防水とかNOTTV(いらないが)も付いてるんだから凄い。
本当にXTSを窓から投げ捨てたくなる。
そしてフルHDを更に超える鬼の解像度。
さすがに画面が凄くキレイ。
本当にXTSを窓から投げ捨てたくなる。
ただまぁ感動するポイントはそれくらいかなぁ。
もちろんヌルサク動くんだけど、その辺はXTSでもたいして変わらないし。
なにより、デザインが退屈なんだよなぁ。スクエアすぎて。
デザインだけはXTSの方が好き。
だから窓から投げ捨てるのは一応やめておくか。
ちなみに充電コネクタはmicroUSBぽかった。
SONYのタブレットは出るたびに端子が変わる。
毎回ドックから何から買い直し。
その辺がこのメーカーのダメダメでクソビッチなところ。
最初から標準規格使っとけよと。
様子見つつ夏ぐらいに買うかもしれない
ということで、ダラダラと書いてきたけど、ちょっと期待が高すぎた部分もあって、思ったほどの衝撃度とか物欲刺激度は無かったりした。
かと言って、ネガティブなポイントってのもほとんど無いし、進化してる部分も一杯あったので、GX使いとしては普通に「半年でこんなに進化させやがってクソSONYが」と思えるような良端末だと思う。
ということで、GXさえ買って無ければ普通に機種変するだろうなぁと。
だけどさすがに2年割賦で買った7万近くするGXを半年で捨てるほど金持ちでも無いし、GXそのものにもバッテリー持ち以外の大きな不満点も無い。
やることもどうせ変わらないし。
何よりAXの時のような信じられないレベルのクソ不具合が潜んでないとも言えないワケで、しばらくは人柱レポートでも見ながら様子見かなぁと。
なにしろ2013年は始まったばかり。
このZのスペックも夏までには当たり前になるだろう。
焦る必要もない。
あと、ROM16GBというのに物足りなさを感じていたりもする。
(GXの16GBも半年で既にパンパンだったりするので)
噂されてるグーグルとモトローラが開発中のX PhoneはROMが128GBあるらしいので、次はこの辺がスタンダードになるんじゃないかと個人的には予想していたりもする。
という事で、他のメーカー含めた夏モデルあたりの動向を見つつ、夏の最新型に替えるか、その頃には安くなってるであろうXperiaZに替えるかという感じで検討中。
XperiaZがバカ売れするなら後からその流れに乗るのも良いかなと。周辺アクセサリとかドコモのサポート(アップデート等)も売れてりゃ充実するハズだし。
タブレットのZはドコモの回線契約してまで欲しいとは全然思わないかなぁ。
そもそも昨年秋のタブ祭りでお腹いっぱいだ。
そんなワケで、実機を触ったことで思ったより冷静になれてたりする今日この頃。
やっぱ物欲が弱くなったのかなぁ。