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MacでWindows8を使ってみたら意外に楽しかった

Fusion4でお手軽にWindows8を体験
Apple好きとしてWWDCの雑感など書くのがここ数年の恒例だったのだけど、今年は特に書くことも無いという物足りなさだった。
まぁOSXにせよiOSにせよ最新版がリリースされたらとりあえずは使ってみたいとは思うけども。

で、ちょっと暇ができたので、今さらながらMacBookAirのFusion4上にWindows8のRP版を入れてみてちょっと使ってみたのだが、コレが意外に良い感じだったので、AppleファンとしてのWWDC後のエントリとしてはあるまじきことながら、Windowsについて書いてみようかなと。

まずはFusion4にWindows8をインストール

Fusionでのインストールは非常に簡単で20分もあればセットアップ含め完了。
とりあえず、MicrosoftのサイトからISOをダウンロードして、こちらとかこちらのエントリを参考にすれば難しいことは何も無い。
強いて言えばプロダクトキー(TK8TP-9JN6P-7X7WW-RFFTV-B7QPF)が非常に分かりづらいとこに書いてあるので、それ見つけるのに少し時間がかかったくらいかな。

必要な容量は10GB程度とわりと少なめ

多少アプリなどを入れた状態で仮想マシンのイメージは10GB程度と容量も軽め。
MBAはMid2011の13インチモデルでメモリは4GBだけど、モッサリもせず快適に使えた。

で、以下で使用感などを書いておこうと思うのだが、前提として、僕の場合は個人用のPCをMacから変えるつもりは今のところ無いし、会社PCはいまだにXPで、8が来るのなんて何年先になることやらという状況なので、PCのOSとしてのWindows8にはたいして興味が無い。
Windows8への興味はあくまでタブレットOSとして見た時にどうかというところ。

で、タブレットOSとして当然に比較対象となるiOSやAndroidと比べてみて、現時点ではなかなか良い感じじゃないかというところが5つほどあったので、その辺を書いてみようと思う。

1. 触ってて楽しい

お馴染みのMetroUI。分かりやすいし動きがあって新鮮

まず感じたのが、新しいMetroUIがわりと分かりやすく、かつ動きがあって触ってて面白いということ。こういう動きを見ていると、WindowsPhoneにも興味が出てくるなぁと。
特に前知識は無くても直感的に操作できる簡単さもiOSに負けてないなぁと感じた。
まぁヤケにカラフルなデザインは個人的にはあまり好きではないけども。

アイコン(というかパネル)自体が色々な情報を表示してくれるのも便利だ。
ホーム画面をボーっと見ているだけでもなかなか面白い。

天気ひとつ見るのも美しくて楽しい ニュースだって新鮮に感じる
今回はFusion上でマウスとキーボードで使ったので、タブレットの時にどのような操作性になるのかは分からないけど、Windowsキー(MacだとCommandキー)一発で常にホーム画面に戻ってこれるのは大変分かりやすい。タブレットの場合もおそらくWindowsキーは付くのだろうから、この分かりやすさは他のタブレットOSとの比較上も非常に大事な部分だろう。

お馴染みのデスクトップにもすぐ切り替えられるのが秀逸
それでいて、旧来のデスクトップにタップ一発で行けるあたりもなかなか秀逸で、守旧派にも安心な作りではなかろうか。
まぁそうは言っても従来のメジャーアップデートと比べれば大きな変化ではあるので、オジサンだらけの職場に導入されたりすると阿鼻叫喚な状況になってしまうのかもしれないけどw

こんな感じで2つのアプリを同時表示できる
あと、MetroUIでは基本的にアプリは全画面表示なのだけど、画面を分割して2つのアプリを同時に表示できる機能がOS標準で付いているのはなかなか便利だと思った。
Androidなんかでもソニタブのように独自にこの機能を実装しているものはあるけども、結局対応アプリじゃないとダメだったりするワケで、どのアプリでも分割表示できるのはやはりOS標準ならではの強みかなぁと。

2. 想像以上にエンタメ寄り

これがアプリのストア。いくつかダウンロードできるものも用意されていた
使ってみて一番驚いたのが、想像以上にエンタメ寄りだったというところ。
個人的にはWindowsに対しては「仕事用」とか「実用一辺倒」というイメージが強かっただけに、これはなかなか新鮮だった。

ゲームのストア。Xbox用のものが多いようだけど ビデオのストアもなかなか楽しげ
エンタメだなぁと感じるのは、前述のようなMetroUIの動きとか見た目による部分もあるけど、iOS並のストアがビルトインされているというところも大きい。
アプリストアはもちろん、映画ありゲームありという感じで、セットアップ終了後から早速エンタメコンテンツを楽しめるというのはなかなかイイ。

RP版用に用意されてたアプリ達 アプリの詳細画面。右上にはアプリがインストールされた通知も
アプリストアにはRP版用のアプリがいくつかあって、無料でダウンロードしてお試しできるようになっていたが、iOSやAndroid同様にダウンロードからインストールまで特に迷うことも無く分かりやすい作りだし、インストールしたアプリはホーム画面上にアイコン(パネル)が表示されて、それを自由に並び替えできるあたりも他のOS同様の分かりやすさだ。

インストールしたアプリの管理画面的なところ ホーム画面で右クリックすると全てのアプリを見られるメニューが
インストールしたアプリの管理画面なんかもあって、ここからアンインストールもできて便利。

ゲームはXbox用のものが多くて、Xboxを持っていない僕の場合はその連携などを試せていないのだけど、少なくともPS陣営よりはマルチデバイス対応が楽しそうな展開になりそうな予感がしており、ちょっとXboxが欲しくなってしまった。

3. ユーザープロファイルで使い分けられる!

これこれ、タブレットにはコレが欲しかったんだ

個人的にタブレットOSとして他を大きくリードしたと思えるのがココ。
初代iPadのインプレの時にも書いたけど、少なくとも我が家の場合、タブレットはパーソナルなデバイスというよりは家族で使うものという感じがあって、そういうシーンの中ではユーザー毎のプロファイルが分けられないのが非常に残念に感じていた。

インストールしているアプリだって、アプリの並び順だって、メールやソーシャルアカウントだってブックマークだって、それぞれ自分専用のものが欲しいし、家族とは言え見てほしくないものもある。子供がいれば尚更だ。
でもiOSもAndroidも、この使い分けが標準では難しい状況だった。

ちなみにロック画面はこんな感じ。これをフリックするとログイン画面へ

Windows8はタブレットでも使えるとは言え、PC用のフルのOSでもあるわけで、当然のようにユーザーを分けてログインさせることが可能だし、アカウント間の切り替えも非常にカンタンにできる。これは家族で一台のタブレットを共用する場面ではまさに待望の機能かなぁと思っている。

というか、このプロファイル機能ってタブレットに限らずスマホでもあると便利かなぁと最近では思ったりもする。特に自分のスマホを会社業務でも使うというようなBYODソリューションも、プロファイル機能がOS標準であれば非常にやりやすいのになぁと思ったり。
そういう意味ではWindows8は企業でのタブレットニーズを堅実に拾っていきそうな予感。

4. 膨大なWindows資産を生かせる

エクスプローラにリボンUIが入るという噂だったけど、結局無しか?(安堵)
デスクトップモードにすれば、昔ながらのWindowsの機能がフルで使えるというのはやはり強い。
Metro用のアプリの充実を待たなくても既存のアプリ資産を生かせるワケで、立ち上がり前から既に大きなアドバンテージを手にしている状態。

さすがにタッチ操作に最適化されたモードではないので、タブレットとして使った場合にどの程度実用的かは分からないが、いざという時は青歯のマウスとキーボードを繋いでフルのWindowsとして使えるというのは大きなポイントだろう。
Androidタブレットの一部で出ているようなキーボードドック合体型の機種はWindows8の登場で死滅する予感。

5. 豊富な外部サービス連携

アカウントを連携させるとデータが一気に充実

様々なクラウドサービスやソーシャルサービスとの連携が予め組み込まれているのも新鮮だ。
特にGoogleアカウントやFacebookアカウントを連携させると、カレンダーやアドレス帳が一気に充実するし、メールアプリでGmailを統合して見れたり、PeopleハブでFacebook等の更新情報を一覧することもできて、なかなか便利だと感じた。

WindowsPhoneで言うところのPeopleハブ。FacebookのTLを追える 標準のメーラーもGmailを統合して見られて便利

他にもSkyDriveはもちろん、LinkedInやFlickrとの連携機能が搭載されていた。
自社サービスに固執せず広範なサービス連携をしていく方向のようで、日本へのローカライズの過程で国内の他のサービスなんかとも連携が深まるとより便利になりそう。

一方でイマイチなところも

ということで、全然期待していなかったというのもあるが、Windows8タブレットが出たら是非買ってみたいなぁと思わせるくらい、予想以上に楽しめたワケだが、一方で少しイマイチな部分も。

フォントが相変わらず汚い
フォントが相変わらずWindows品質なんだよなぁー。
やっぱり普段Mac使ってるとココは気になる。
まぁMacTypeみたいなのである程度まではキレイにできる可能性はあると思うけど。
(ちなみに会社のWin機にはMacTypeを適用してかなり満足していたりする)

マルチタスクのアプリ切替えが分かりづらい
アプリの切替操作がやや直感性に欠ける印象

MetroUIの時のアプリ切替えが直感的に分かりづらいし、操作も面倒。
左上の角にマウスオーバーした後、マウスを下に動かすことで実行中の他のアプリにアクセスできるのだけど、この操作はネットで調べて分かったもので、直感的には発見できなかった。

まぁキーボードがあればAlt+Tabで問題無いのだけど

まぁキーボードがあればALT+Tabでアプリ切替できるのだけれど、タブレットのタッチ操作の時にこの辺がどれくらい使いやすいかはかなり疑問。
この辺はICSやiOSに比べるとちょっと劣ってるかもしれない。

IEの仕様がちょっと謎
IEが2つ立ち上がってる

IEはMetroUI版とデスクトップ版が別になっている模様。
で、どうもMetro版は少し機能が劣っている感じを受けた。

Metro版IEで当ブログを表示。レンダリングの早さは特筆モノ。ピンを立てるとホーム画面に表示できたりもする

このブログを表示する程度ならレンダリングも非常に早くて快適なんだけど、例えばGoogle Play Musicのサイトを表示して音楽を再生しようとすると、Metro版ではFlashが入っていないなどと怒られてしまいマトモに使えなかったりする(デスクトップ版のIEではOK)。
ほとんどのサイトは問題ないとは思うが、この謎仕様はWEB系のお仕事の人にはまた悩みのタネかも?

とりあえずWindows8タブレットは1台はゲットしてみたい

とまぁこんな感じでダラダラ書いてきたけども、AndroidもiOSも正直飽きてきたし、今年の後半はWindows8タブレットを買ってみたいなぁと思い始めている。
ついでにスマホもWindowsPhoneにして、Xboxも買って…という展開もアリかも。

ちょっと前にiOSが数年後にWindowsPhoneに逆転されるというようなニュースが出てたけど、あながち無くはないかもと思ってみたり。

[note]追記
このエントリを投稿した直後に、Microsoft自身が作った渾身のタブレット「Surface」が発表された。
RT版がいいか8がいいかなどVersionに対する迷いは出そうだけど、これは間違いなく買う。キーボードとスタンド付きってのもさすが分かっていらっしゃるなぁと。期待![/note]

3 comments

  1. Takeshi /

    私もMacユーザーであり、同じ視点からWindows8を評価しているという点で非常に参考になりました。有り難うございます。

  2. 10cc /

    プロダクトキー書いちゃって大丈夫?

  3. tan mu /

    痛い

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