今年は日本でも急速にTwitterが普及してきたということで、本屋に行けば目立つところに沢山のTwitter関連本が積まれている。
そんな中でも、鳩山さんに献本したなどで大きな話題になった「ツイッター 140文字が世界を変える」は気になっていた。買おうかと思っていたところ、ダメもとで申し込んだ「R+」さんの献本枠20枠にナゼか当選し、ありがたく拝読させていただいた。
で、当然献本を頂いたからにはブログ記事にしてお返ししないといけないのだが、長らく更新をサボってしまい、〆切の今日になって慌てて書いている次第。
尻に火がつかないとやらないダメ男でスミマセン。
ちなみに、「tsudaる」の津田大介さん(@tsuda)が書いたもう一つの話題のTwiiter本である「Twitter社会論」も一緒に読んだので、あわせて感想(書評というほどのものは書けません…)を書いてみたい。
あ、感想の前に、僕とTwitterとの関わりだけ簡単に。
Twitter歴は半年
ということで、完全にブームに乗っかる形で、2009年6月から使い始めた。(6月にエントリを書いている)
正確に言うと、アカウント取得と最初のつぶやきは2008年11月なのだが、二言目のつぶやきが今年の6月3日という絶賛放置ぶりだった(Twilog調べ)
(良くある話だが、去年の段階では何が面白いのか全く理解できていなかった)
ちなみに、今年6月というと、ホリエモン(@takapon_jp)が参戦した頃で、勝間和代さん(@kazuyo_k)や広瀬香美さん(@kohmi)が参戦してくる前と言うくらいのタイミングである。
以来、約半年間、今まであらゆるSNSに馴染めず、ブログもしばしば放置してしまう僕がTwitterだけはずっと継続してこれた。
今では総ツイート数で2000弱、約500人強の方にフォローして頂くまでになった。
mixiではマイミク1桁・日記も1桁という状態だった僕としては、もうソーシャルメディアは自分には向いていないという諦めの境地だったのだが、ナゼかTwitterだけは続けてこれたのである。
(ちなみにサン牧のお陰でマイミクは最近30人ほどになったが…)
この間、仕事の効率が著しく落ちたりというマイナスの効果もあったものの、とにかく情報の入口がTwitterというケースが非常に多くなったのと、今まで経験したことの無いほど多くの方とコミュニケーションするという体験をし、僕の中では手放せないツールとして完全に定着した。
7月にHT-03Aというスマートフォンを手に入れたのも大きかったのかもしれない。
「世界が変わる」なんて大げさな言い方だけど、僕の中の世界は確かに少し変わったかもしれないと今は思っている。
ということで、一応自分のアカウントも晒しておいたり → (@i196)
フォロー・アンフォロー大歓迎です。
ちなみにこの半年間は大半Androidクラスタで暮らしていました。
ツイッター 140文字が世界を変える
著者のコグレさん(@kogure)といしたにさん(@masakiishitani)は、それぞれ「ネタフル」と「みたいもん」の有名ブロガーで、両方とも僕のGoogle Readerの未読をすごい勢いで増やしてくれていたし、当然Twitterでもフォローしていた。そんなワケでこの本にも当初から興味津々だったのだが、そんな僕がこの本を読んでの第一の感想は「もっと早くこの本に出会いたかった」というところだ。
去年の段階でこういう本に出会っていれば、僕がアカウントを作ってから半年も放置することは無かったんじゃないかと。
要するに、今からTwitterを使ってみようかなという人にオススメしたい本だと思った。
Twitterって、アカウントを作るといきなり誰かをフォローしろとか言われて、ワケが分からないままポツーンとしてしまうような「突き放され感」があるし、「@で返信」だの「RT」だのという機能についても特段の導入をしてくれないので、基本的には敷居の高いサービスだと思う。
(最近も同じなのかは知らないけど)
だから、どうすれば楽しくなるのかは自分でググったりして見つけていかないといけないのだが、こういう本を最初に読んでいれば、すんなりとTwitterに入っていけるのではないかと思う。
じゃあ既についったったーな人は楽しめないのかというと、もちろんそういうワケではない。
僕の場合、第1章の「歴史」のところの大半が、今年自分が始めてからの色々な事件をまとめていたので、「あー、あったあった」とか思いながら、この半年のTwiiterとの関わりを再体験できたのが良かった。
第2章は「フォロー」とか「タイムライン」とか「RT」とかの、Twitterならではの概念や機能を丁寧に解説している。この部分は既についったったーな人には基本的に既知だろう。
これから始める人にとって親切なのは第3章だろう。
Twitterを楽しむためにやると良いことや、気をつけなきゃいけないこと、Twitterの楽しみ方が分かりやすく書かれている。
Twitterを始めたばかりの状態を「月面にいるようだ」と書いていたのは、自分の経験を思い出して笑った。
で、一番重要なのは「とりあえず100人くらいフォロー」というとこだろう。
とにかくこれをやらないと始まらないというのは激しく同意するところ。
それから「醍醐味はコミュニケーション」というのも同意で、そこに書かれている例の「浅草で美味しいお店はあるでしょうか」とほぼ同じ体験を、僕は北海道旅行で実際に何回も経験した。
まだTwitterを始めていない人には、「これ、本当なんですよ」と言いたくなる。
第4章は「Twitterとビジネス」という切り口。
Twitterで公式アカウントを開設している企業等へのインタビューが中心だ。
(@kohmiへのインタビューがこの章にあるのはナゼ?)
ただ他の章とは違って、ここを読んでも「Twitterとビジネス」についての正解を得ることはできないだろう。Twitter社自体がまだマネタイズできていないくらいで、ここは全世界的にまだ正解が無いからだ。
とりあえず僕みたいな個人ユーザーはサラっと流しとけばいいだろう。
第5章は「Twitterの今後」ということで、Twitterがここまで普及してきた理由や、Twitterに関する若干の考察が書かれている。
既にTwitterを使っている人とか、WEBで多少なりともTwitter考みたいなのを読んだ人にとっては、まぁ「そうだよねー」という感じだが、僕が「なるほどな」と思ったのは、「情報発信が実は情報収集を加速するという現象がTwitterでは簡単かつ短期間に発生している(ブログより全然早い)」という部分と、「情報を出していく人がより面白いことになっていく」という部分。
僕もブログにはほとんど反応は返ってこないが、Twitterだとドンドン反応が返ってくるというのは実感している。
だからドンドン情報発信してくべきなんだろうなぁというのは、とてもよく理解できるとともに、自分の場合はまだまだ努力していかないとなぁとも思ったり。
ということで、全体はこんな感じの構成。
全般的に語り口も軽快で、非常に読みやすい。
(それほど深い考察的なものが無いというのもあるのかも)
とにかくTwitterの今の気分を知るという点で良い読み物だ。
あと思ったのは、これ、どっちがどの章を担当したのかが書いてないなぁと。
(まぁ、何となく分かる気はするが)
Twitter社会論
で、津田さんのこちらの本は、またかなりテイストが違う。軽快・読みやすいというよりは、しっかりとした論理・考察に裏打ちされた読み応えのある本という印象だ。さすがプロのジャーナリスト。
既についったったーな僕でも、「なるほど」と思ったり学ぶ部分が多かったのはこちらだ。
特に第3章の「Twitterとジャーナリズム」や「Twitterと政治」の部分は、普段個人としてTwitterを使っている中ではなかなか意識しない大きな視点から書かれていて、とても勉強になった。
挙げられている海外事例等も知らないことが多かった。
それから第2章の「tsudaる技術」は津田さんならではだが、一見簡単そうに見える「tsudaる」が実は相当なスキルの上に成り立っているということが良く分かる。
実際、僕もとあるイベントに行ったときに「tsudaる」の真似事をやってみたことがあるが、当然ながら津田さんレベルにはほど遠く、生半可な覚悟では役に立つ情報提供はできないんだなぁと思った次第。
この本を読んだあとにオリジナルの「tsudaり」を見る機会があったが、全く見方が変わった。
最後の@kazuyo_kとの対談は、うって変わってライトでとても楽しく読めた。
勝間さんが意外に冷静にTwitterを見ていたのが印象的。
「Twitterのキャズム越えは@kohmi的な人が握っている」というのは、なんとなく分かるかも。
そこがキャズム越えのキーポイントだとすると、日本の場合は、今月Twitterに挑戦をかけてくる予定の「Amebaなう」がかなりの強敵になるのではないかとも思ったり。
「ブレイクするっていうのはバカに見つかるってことなんですよ(by 有吉)」という言葉もあることだし、「馬鹿と暇人」を制したものがキャズム越えを達成できるという面は少なからずある気がするからだ。
(こう言うと「Amebaは馬鹿と暇人のサイトか」と「お前は馬鹿でも暇人でも無いのか」という疑問を呈されそうだけど、主観的にはどちらも「YES」だ)
はー、ということで〆切ギリギリ、何とか12/4中にエントリを上げられそうだ。
R+さんも、Twitter本の感想はTwitterで受け付ける等の試みをしてみても良かったんじゃない?なんて思いつつ、駄文を終了することとする。