とっても今更なのだが、ずっと気になっていたホンダのCR-Zを連休中に見に行ってきた。
ハイブリッドでありながらスポーツカーのFun To Driveを意識しているということ、ちゃんと6MT仕様があるということで、一体どんな乗り味なんだろうということがずっと気になっていた。
あとその特徴的なスタイルもかなり好みで、一度マジマジと見ておきたいと思っていた。
そんなワケで、連休中に近所のホンダのディーラーに突撃。
連休中というのに何だか閑散としており、不況なのかなぁと少し心配になりつつも、出てきた店員さんにいきなり「CR-Z試乗できますか?」と聞いてみた。
ちなみにヨメと子供も連れて行ったので、どう考えてもCR-Zをマトモに買ってくれる客じゃないことはバレバレなのだが(CR-Zは実質2人乗り)、店員さんは嫌な顔一つせずに対応してくれた。
しばらくCR-Zの展示車の前で店員さんとお話し、やっぱりリアシートは実質的に使えないということ、それ故にファミリー層には全く売れないこと、MINI乗りのお客もよく来ていることなどを聞いた。
そういう流れだったので、やっぱり我が家でCR-Zは無理ですよねーという空気になってきたのだが、それはそれとしてちゃんと試乗を薦めてくれた店員さんに感動。
やっぱりクルマ好きに応えてくれるホンダのディーラーのこういうところが僕は大好き。
次のクルマを買うときは絶対ココに足を運ぼうと強く決意。
スタイルについて
スタイルは、やはり実車を見ると更に気に入ってしまった。
一番のお気に入りポイントはボリューム満点のリアビューだ。
フロントビューは虫の顔みたいなのがちょっと気になるけども。
サイドビューも独特でとても良い。シルエットだけでCR-Zと分かるような形。
リアに向かってボリュームアップしていき、踏ん張るようなスタイリングになっているのがとてもスポーツカーらしくて良い。
トランクを開けて見ると、かなり広い。
ウチのMINIのトランクが狭すぎるから余計そう思うのかもしれないが。
特にリアシートを倒した状態だと相当に広く、ゴルフバッグ3つくらい入りそうな勢い。
逆にこんなにトランク広くなくて良いから、その分リアシートをもう少し広くしてくれたらなーと思ったりも。まぁニースペースが広くても、後方に向かって絞り込まれたルーフがジャマになるから、いずれにせよリアシートは使い物にならないのかもしれないが。
ま、スペシャリティカーにリアシートを望む方が間違いだな。
MINIのリアシートがあまりに実用的なので感覚がおかしくなってるのかも。
乗り込もうとすると、ドアノブが少し変わった感じなのに気づいた。
この辺もデザイン重視な感じ。
乗り込んでみる
乗り込んでみるとまず目に付くのがかなり派手なインパネ。
ちょっとオトナな雰囲気とは違うなぁ。子供っぽい感じも。
ただ良く言えば未来的なのかな。
真正面にタコメーターで、その内側にスピードがデジタルで表示される形。
そのスピード表示がなんかホログラム的な、ボワっと浮かんだ感じで表示されるのがちょっと面白い。
ちなみにCR-Zは「Normal」「ECO」「Sports」の3つのモードを切替えられるのだが、「Sports」だとタコメータのところに赤い輪っかが浮かび、「ECO」だと緑の輪っかになるあたりがとても分かりやすかった。
(まぁ赤い輪っかが点灯し続けるだけだろうけどw)
タコメータのレッドゾーンが6000回転くらいから始まるあたりは、高回転型のDOHC-VTECに乗ってた自分としては少々寂しかったりもするのだが、そもそもカンカン回して乗る車じゃないのだろう。
高回転型はFun To Driveを楽しめるシチュエーションが限られるけど、低回転からモーターアシストで十分なトルク感を味わえるCR-Zのアプローチの方がFunなのかもしれない。
本当は当然ながら6MTを試乗したかったのだが、残念ながらCVT試乗車のみだった。
シフトノブなんかは割とフツーな感じだった。
後ろを振り返ってリアシートを見てみると、こりゃ確かに狭い。狭すぎる。
一応チャイルドシートを付けられる感じにはなっているが、たぶん子供を乗せても足がブラブラできない(助手席の背中に当たる)くらいのスペースしかない。当然助手席をかなり前にズラした状態でだ。
これは緊急避難用途としても少々厳しいくらいのものだ。
やはり基本的には2シーターなクルマなんだなぁと。
あと気になったのは、シフトノブ前方の空間がかなりポカっと広く空いていて、そこに電源とかVIDEO INPUTというような接続端子があったこと。ガジェット系を持ち込んで接続したりするのが簡単そうだ。
それこそiPadとか繋げられれば助手席の人も喜ぶかも?
軽く試乗してみる
早速、待望の試乗を開始。プリウスにも乗ったことが無いので、初のハイブリッド体験だ。
まずオッと思うのがドライビングポジション。
足を思いっきり前に投げ出すような、スポーツカー的なドラポジがとても新鮮。シートポジションが低めなのも気分が出てる。
まずはNormalモードで運転開始。
なんか拍子抜けするほどフツーに運転できる。
全然ハイブリッドという感じが無い。
まぁホンダのIMAは完全停止している時以外はエンジンが動いているからそういうモノなのかもしれない。
車重はMINIとほとんど変わらないのだが、なんか軽い感触がある。
車重というよりは、エンジンの吹けがMINIより断然軽いからかもしれない。
何というか、ホンダっぽい乗り味とでも言おうか。
クルマの剛性感もさすがにしっかりしているが、この辺はMINIも相当なものなので特に感動なし。
Normalモードでも街乗りには十分で、何のストレスも無い。
気づくとあっという間に法定速度くらいにはなっている感じ。
しかしやっぱりCR-Zの本性を感じたいということで早々に「Sport」モードに切替えw
店員さん「皆さんほとんどSportモードしか使いません」。そうだろうなぁ。
で、せっかくSportモードにしてみたので思いっきり全開くれてやりたかったのだが、生憎街中なので踏み込めるところがほとんど無いのは残念だった。ただ、明らかに右足の動きへのレスポンスは良くなったし、背中を押される感じが全く違う。
街乗りでは少々持て余す感じ。やっぱりこれで郊外をドライブしたいなぁ。
最後に申し訳程度に「ECO」モードを試したが、これはもう完全に牙を抜かれた狼状態。
アクセル踏んでも反応してんのかよく分からんというくらいダルな感じ。
渋滞の時くらいしか使う気がしない。まぁ燃費はいいんだろうけど。
まぁそんな感じで試乗終了。
3つのモードは結構ハッキリとキャラクターが別れており使い分けしやすい感じだった。
全体的な感想としては、たぶんこのクルマは全然「速い」クルマでは無いんだけど、Fun To Driveはかなりありそうだなぁという印象。そしてホンダ的な軽い乗り味が個人的には凄く懐かしく、やっぱり好きだなあと思った次第。
ウチのMINIも意外に速いしFunなクルマだけど、乗り味が重いのがやっぱり残念なんだよなぁ。
今回は残念ながらCVTだったが、6MTだったら相当楽しく乗れるんじゃないかなぁと思う。
(個人的にMTってだけでFunの部分が2~3倍になる人なので)
そんなワケで、これは僕が独身だったら相当欲しいクルマだと思った。
ちなみにCR-Zのターゲットユーザーは子供が大きくなった高齢層の夫婦と、30~40代の独身男性だそうだ。
うーん、非常に納得。
ヤンチャなクルマでブイブイ言わせたい若者よりは、ちょっと落ち着いてドライブのFunな部分を楽しみたいというような人に向いているクルマだろうなぁと確かに思う。
まぁ値段から考えてもターゲット層のイメージと合う感じ。
だいたいコミコミで300万円くらいのクルマ。
今までの価値観だとちょっと高いというイメージになるのかな。
でも内外装の質感とか走りの質感、そして何よりワンアンドオンリーな存在感を考えれば、個人的にはそんなに高いとは思わなかった。
カーナビ関係など
試乗中に店員さんが教えてくれたのだが、CR-Zのナビは今までのホンダのナビと違って、モバイル通信が付いてくるのだそうだ。ちなみに回線はWilcomだとか。
今までは携帯とナビを繋げないとインターナビが使えなくて不便だったのが、やっと解消したとのこと。
通信料はナビの値段に含まれており、毎月別途かかるわけではないらしい。
この仕組みはいいよなぁ。ただ純正ナビは28万円と非常にお高いけどw
ちなみに含まれている通信料は3年分で、3年後にホンダのディーラーで車検を通すとまた継続して通信できるような仕組みになっているのだとか。ナイス囲い込みw。
ただ、ホンダディーラー以外で車検を通しても、5000円程度で2年の通信延長ができるらしい。
意外に安いもんだなぁとビックリした。
非常に欲しいけど買えないという憧れのCR-Z。
乗せてくれたホンダのディーラさんに改めて感謝。
うーん、次のクルマはアコードツアラーにしようかなぁw
とか言いつつ、貰ってきたカタログを名残惜しく家で見ては、やっぱレカロ2脚のオプションは付けるでしょーなどと寂しいシミュレーションをしている今日この頃である。
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街中でまだCRーZ見ない~。