昨日発表されたばかりのauの夏の新モデルのラインナップから、SonyEricssonの「BRAVIA Phone S004」のタッチ&トライイベントがAMNさん主催で行われたので行ってきた。
僕はドコモ携帯しか使ったことがなく、かついわゆるフィチャーフォン(以下面倒なのでガラケーと言いますが、別にバカにしてるワケじゃないです)はイマイチ使いこなせなかったタイプで、今はスマートフォンのXperiaをそれなりに快適に使っている。
そんな人なので、auの携帯をマトモに触るのも初めてだし、ガラケーの扱いは正直得意ではない。
そういう前提で、以下、S004の1stインプレッションをば。
デザインはどうか
ソニエリというとオシャレな外装デザインに期待してしまうが、このS004もなかなかにオシャレなデザインだと感じた。奇をてらったデザインではなく、大人が持つのにふさわしい、しっとりとした上品なデザインで、飽きがこない感じ。
僕がお借りしたのが「オニキスブラック」だったので余計にそう思えたのかもしれない。
ただ、素材感としては割とプラスチッキーではある。
あとブラックだったせいか、指紋が結構気になる感じだった。
このS004は「シアタースタイル」という横開きができるのが特徴の一つで、そのために右横に少し出っ張りがあるのだが、写真で見るよりも実物ではこれは全然気にならない感じだった。
折りたたみを開けて内側のデザインを見ても、やはり奇をてらったような感じは全くなく、外側と同様に落ち着いたデザインで、かつ機能性を損なわない感じで好印象。
大きさは至って標準的で、重さも特に重いとは感じなかったが、帰ってカタログを見ると148gということだったので、イマドキの携帯としては少し重い方なのかもしれない(Xperiaよりも重いというのにビックリ。そういう印象が無かっただけに)。
全体的な印象としては「落ち着いたオトナな上質デザイン」という感じ。
飽きが来ず、ビジネスシーンでも全く違和感の無い良いデザインだと思う。
ただ悪く言えば個性はあまり感じられない。
操作は分かりやすい
今回auの携帯をほぼ初めてジックリと触ったのだが、操作するのにとまどうことはほとんど無かった。主要な機能(メール・カメラ・ワンセグ・EZウェブ・アプリ・スケジュール・計算機等)は待受の状態からほぼワンボタンで遷移できるので、非常に使いやすい。
ドコモユーザーでも多分全く問題なく移行できる感じ。
この辺がガラケーならではの分かり安さだろう。
Xperiaじゃこうは行かないからなぁ。
操作で残念だったところが2つ。
一つは横開きモードにしてもメニュー等は縦のままというところ。
まぁワンセグ見るときしか横にするなということなのかもしれないが、個人的に使っているF905iの「横モーション」ではメニューもちゃんと横になるので少し残念。
もう一つはEZウェブ等をブラウズしている時に横の音量ボタンで上下スクロールができるのだが、このボタンが結構押しにくいというところ。防水との兼ね合いもあるのかもしれないが、上下スクロールボタンは個人的にはよく使う機能なので、もう少し押しやすいボタンにして欲しかったなぁ。
ウリ1:CPUにSnapdoragonを搭載でサクサク操作
S004のウリの一つが「High Speed」。
最近のAndroidやWindowMobile等のスマートフォンではかなり普及しつつあるクアルコムのARM系チップセット「Snapdoragon」を搭載している。僕のXperiaにも入っているヤツだ。
しかしガラケーにSnapdoragonというのは初のケースだろう。
イベントではクアルコムの方からSnapdoragonについての詳細な説明があったり、随所でその「サクサク動作」が強調されており、S004の大きな特長なんだなということが理解できた。
実際に触ってみても全ての動作が快適で、引っかかりやモッサリを感じることは無かった。
特に「データフォルダ」で内蔵の画像をブラウズする操作では、大量の画像がほぼ待ち時間なくサクっと表示され、確かにその能力の高さを実感できた(ちなみに画像表示に関してはXperiaのMediascapeより断然早い感じだった)。
EZweb(ドコモでいうiモード)のサイトブラウズもとても快適。
今回のイベントではソニエリの旧機種も一緒にお借りすることができたのだが、比較操作してみるとS004の操作の快適性は更に際だっていた。
・・・というか、旧機種が異常にモッサリなんじゃないかという気もした。
どうも話を聞いていると、auのKCP+とかいうプラットフォームを使った機種は従来非常に「モッサリ」で操作性が悪かったとか。確かに貸してもらったソニエリの旧機種を少し操作するだけでそれは分かる。
そういうワケだから、特に既存のauユーザーにはS004のサクサク感はかなり訴求ポイントなのだろう。
しかしドコモしか使ったことのない僕としては、メニュー操作がサクサクしてると言われても実はあまりピンとこない感じ。僕が使っているガラケーはF905iでかなり古い機種だが、モッサリ感は全然無く普通に快適に操作できているので、メニュー操作がサクサクなんて当たり前じゃんと思ってしまう。
今回はソニエリの旧機種と一緒にタッチ&トライできたので違いがよく分かったが、そうやって比較してみないと、特に他キャリアのユーザーにはS004の凄さが伝わりにくいかなぁという気はした。
結構快適なフルブラウザ
そうは言いつつ、やっぱりSnapdoragon搭載ケータイはひと味違う。
その威力を最も感じたのはフルブラウザ(PCサイトブラウザ)の操作。
上のgigazineの動画を見れば分かると思うが、スマートフォン並みにサクサクとブラウズできる。
特にサイトをズームイン・ズームアウトしてブラウズする操作はビビるくらいスムーズ。
これくらい快適にPCサイトが見れるならスマートフォンじゃなくてもいいやと思うケータイユーザーは結構いるのではないだろうか。
実際、現状のスマートフォンは「ガラケーでできてることができない」というポイントがかなりあって、それを受け入れられないユーザーにはオススメできない状態なので、S004みたいな機種の存在は非常に貴重な気がした。
もっとも、完全にスマートフォンと同等とは言えない。
実際、このブログを表示しようとしたら「メモリが足りない」と言われてしまった。
(単にこのブログが重すぎるのかもしれないが・・・)
Twitterでページの上限が3Mという制限があると教えてもらったが、それは少々厳しい制限だなぁと。
マルチタスクもこなす
あと、端末下部の「クイック」ボタンを押すと次々にタスクを起動できるということもTwitterで教わって早速やってみた。メールを見ている時にクイックボタンからカメラを起動し、さらにもう一度クイックボタンを押してEZウェブの閲覧をしてみたが、動作がモッサリになるということもなく快適に操作できた。
この状態から「クリア」ボタンを押すと前のアプリケーションに戻っていくのだが、この辺はなんかAndroidのマルチタスクを使っているのと同じような感覚ですらある。
実際にガラケーでマルチタスクをどう使いこなすのかあまりイメージが湧かないのが正直なところではあるが、この辺もS004の高性能をアピールできるポイントではあるようだ。
(今までの機種では相当キツかったらしいので)
ウリ2:ワンセグがキレイ
S004のウリの2つめは、ワンセグがキレイに写るというところ。
「モーションフロー Lite 60コマ」という機能により、通常毎秒15コマのワンセグ映像を毎秒60コマに補完して表示するので、動きがより滑らかに表示できるという。
さすがBRAVIA Phoneと名乗るだけある。
ところが実機で試してみると全然キレイじゃないんだコレが。
周りからもヒソヒソと「違いが分からない」という声が聞こえてくる。
実はデフォルトではこの機能がオフになっているということが終わり際に判明。
結局、これをオンにする操作が分からずに、60コマ動画は見られずじまいになってしまった・・・。
ウリの機能をデフォルトでオンにしておかないなんて全く理解できない。
非常に残念。これから触る方はこの点注意されたい。
ウリ3:防水である
そもそも今回発表されたauのモデルは全て防水らしいのだが。このS004も一見全然普通の携帯なのだが、しっかり防水モデルとのこと。
日頃、1歳の子供にXperiaを囓られる度にドキドキしている自分としては、防水機能は非常に羨ましい。
携帯を水没させたという話は周りでも数え切れないほど聞くので、今回全機種を防水対応にしたauの判断はとても良いと思う。
その他
S004には他にも良いなぁと思うところがいくつかあった。
一つは「高速おでかけ転送」機能で、SONYのBlu-Rayレコーダーから番組を転送できるというもの。
こういうのって僕の周りのテレビ好きの女性(ヨメ含む)なんかはかなり欲しがっている機能なので、実は結構なウリになるんじゃないかなぁと。
贅沢を言えばtorneからも転送できると良かったけど。
あと、プリインストールでドラクエ3が入ってたのもちょっと羨ましかったw
他にもZooKeeperとか太鼓の達人のダウンロードリンクなんかもあって、やっぱりガラケーはエンタメサービスが充実してるなぁと実感した次第。
ガラケーもiPhoneもエンタメが充実してるのに、Androidはその辺がまだまだなんだよなあ。
(まぁガラケーでエンタメ楽しもうとすると何かと金がかかるのではあるが)
ソニエリというとカメラも良いイメージがある。
実際、Xperiaのカメラを僕は非常に気に入っており、撮影機会がとても増えているくらい。
S004のカメラも800万画素・AF・顔検出・笑顔検出・逆行補正・手ブレ補正と、かなり高機能。
ただ、頂けないのはUI。メニューボタンから普通に階層を辿っていくタイプのUI。
Xperiaのコンデジライクな分かりやすいUIとはかなりテイストが違って、昔ながらのガラケーのカメラのUIって感じ。動作速度等はかなり快適なだけにちょっと勿体ない感じがした。
(まぁカメラが良すぎるともう一つのCybershotモデルと棲み分けができないからそうしてるのかも)
ソニエリなので音質も良いのではないかと思い、持っていったソニエリのBluetoothヘッドセットをペアリングして音を聞いてみようとしたのだが、音楽コンテンツのサンプルのようなものが入っておらず、かといってEZウェブで試聴サイトみたいなのを探すスキルも無くて断念した。
Bluetoothのペアリングなどの操作は全く問題なくカンタンにできた。
他にもメールやデコメが打ちやすくなったPOBox PRO等の便利機能が多数あるようだったが、そもそもガラケーで文字を打つのが嫌いなのとデコメにも全く興味が無いのとで試していない。
(デコメ絵文字予測変換なんてうちのヨメが聞いたらすごく喜びそうだが)
まとめ
またダラダラと長くなってしまったが、今日体験してきたことはだいたい書いたかな。多少マイナスなことも書いたけど、ガラケーとしては非常にバランスの良い使いやすいケータイなんじゃないかなぁというのが僕の印象。万人にオススメできるというか。
スマホなんて全く興味が無いうちのヨメなんかは喜んで使いそうだ。
(僕個人としてはスマートフォンが手放せなくなりつつあるので欲しいという感じは無いw)
それにしてもソニエリさんはAndroidもWindows MobileもSymbianもKCP+も扱っていて、さすがグローバルな大手メーカーと感心してしまうのだけど、各メーカーがプラットフォームを統一化したり1つか2つに絞り込んでいる中で、こんなに手広くやって大丈夫なのかなぁなどと余計な心配をしてしまう。
特にKCPなんてグローバルじゃないし国内でもトップじゃないので何か不思議。
個人的には是非ともAndroidに注力して欲しいなぁと思っているのだが。Xperiaのアップデートとか。
・・・最後の最後で余計なこと言いました。
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