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ドコモの電子書籍トライアル感想

ドコモの電子書籍ストアはWEBベースとなっている

先月のGalaxyS発売と同時に始まったドコモの電子書籍トライアル
ちょっと使ってみたので感想などを書いてみたい。

なお、今回はXPERIAで試した感想になる。
GalaxyTab等のタブレットだとまた別の感想になるかもしれないので、それは改めて。

品揃え

トライアルながら、なり充実した品揃えだと思う。
(コンテンツの一覧はコチラから)
興味をそそられる本がかなりあるし、村上龍の「歌うクジラ」なんてiPadアプリで買うと1500円もするのがタダで読めてしまうのだから、これだけでもトライアルをやる価値はあるってものだ。

このトライアルでのラインナップを見る限り、本サービスでの品揃えにも期待できるかもと思った。
やっぱりDNPとドコモというタッグは強力なのかも?

使い勝手

今はまだトライアルだから本サービスがどうなるかは分からない。
だからこそ言っておきたいと思うのだが、正直なところ使い勝手は最悪に近い

KindleやiPadのiBookストア等の先行サービスが既にある中で(と言っても日本では現時点では事実上「無い」のだけど)、それらを研究したのか?使ってみたのか?と。
それらを使ってないのなら論外としか言いようが無いし、使ってみたのであれば自分らのサービスがどうしてこの使い勝手になったのか、小一時間問い詰めたい気分だ。

1冊1冊が個別のアプリという使いづらさ
ストアでアンケートに答えると結局はMarketアプリに飛ぶ 一冊一冊がそれぞれ1つのアプリとなってる。「空き容量低下」という見たことないメッセージもw アプリ一覧に散らばる書籍たち。これはウザい

まず、コレが一番最悪なところ。
ダウンロードした個別の書籍がAndroidのアプリケーション一覧にバラバラと散らばり、非常に邪魔だし、探しにくくアクセスしにくい。
こんなんが何十冊とかあったら気が狂う。
(まぁ後述するが何十冊も持てないのだけど)

テキストのみの書籍に使われているビューワーの設定画面 マンガ系のビューワーはMediaDo社製 「歌うクジラ」は音声等も出せるまた別のビューワーになっている
更に書籍毎にアプリの使い勝手が違う
僕が確認したところ少なくとも3つの種類のビューアーがある。
つまり3種類の使い勝手があるということ。
(これはトライアルだからこそ敢えてそうしているのかもしれないが)

確かにiPhoneとかiPadアプリとかでも個別アプリになっている書籍はいくらでもある。
でもそれは個別の出版社等がゲリラ的に販売しているものだ。

で、ドコモがそういうゲリラ戦をしてどうするのかと。
僕は「電子書籍プラットフォーム」に期待していたのだが。
やっぱりiBookアプリのようにアプリベースでのサービス提供にして使い勝手を統一して欲しいし、買った書籍は本棚にでも並べて見せて欲しいワケ。

アプリ容量がデカすぎ
上の「1冊1アプリ」という仕組みのせいでもあるのだが、アプリ容量がとてつもなくデカい
下記を見て欲しい。

コレなんて約57MBもある コレも44MBとかなり重い 文字だけの書籍でも平均で11MBほどある
文字だけの書籍で概ね10MB。マンガ等だと50MB近くになる。
文字データだけでこんなになるハズが無いので、これは言うまでも無くビューアー部分の容量がデカいということだろうと思われる。
なぜそんなデカい容量のビューアーを何個も何個も重複してインストールさせる?

それに対象がAndroid端末であることを考えて欲しい。
iPadやiPhoneと違って内蔵ROMの容量が小さいのがAndroid端末の特徴
発売当時では比較的多い方であったXPERIAでも500MB無い程度だ。

つまり、マンガ1冊50MBもあると、10冊すら同時に持ち歩けないということになる。
実際には他のアプリも入れているから、5冊入れば良い方だ。
数十冊・数百冊を同時に持ち歩けるという電子書籍の大きな利点が完全にスポイルされている。

[note]ただ、これは端末がGalaxySだと少し変わってくるのかもしれない。
GalaxySは内蔵ROMだけで16GBある、Androidでは相当特殊な端末だからだ。
しかもAndroid OS2.2なので、SDカードにアプリを移すこともできる。
なのでXPERIAに比べると持ち歩ける数はかなり多いはずだ。
逆にXPERIAはOS2.2にならない限り実質的にこのサービスを使いこなせない。
(XPERIAだけでなくREGZAフォンやLYNX 3Dも同じ問題を持つことになる)[/note]
それにしても、本当に「 なんでこうなった!?」と言いたい仕様だ。
意地の悪い想像をすると、文字だけの電子書籍データの配信ではデータ量が少なすぎてパケット代が稼げないので、無駄に容量のデカいアプリ形式で配信してるんじゃないかと。
そんな通信キャリアとしての悲しい発想の賜物じゃないのかと邪推してしまう。

でも、そもそもスマートフォンなんて定額上限まで使うのが常識だし、重いデータはWiFiでダウンロードする人も多いはずだから、データARPU向上への寄与なんてしれたものだろう。
さすがにドコモの中の人もそこまでアホじゃないだろうと思うのだが。

アプリの動作が重い!
テキスト専用ビューワーは比較的軽快な方。設定も豊富 歌うクジラも初回起動は数分かかる 一番終わってるのはマンガ用のビューワー。とにかく立ち上がりが遅い
ビューアの種類にもよるのだが、総じて動作が非常に重い
この重さにデジャブを感じて、何だろうと考えてみた。
そう、spモードメールアプリのあのイヤーな感じの重さ、アレに近い。
こう言えば、トライアルに参加してない人も想像がつくだろうw

だいたい、個別アプリにしてるんだからもっと最適化できないのだろうか。
僕はiPadでもiPodTouchでも個別アプリ型の本をいくつか読んだが、全て非常に軽快に動作した。ドコモの書籍はそれらとはハッキリ言って全く比較にもならない。論外

それに、動作が重いと気軽に読もうという気になれない。
そしてストレスで内容に集中できない。ということが良く分かったw

それにしても、なぜこうなるのだろう?
なぜコレでトライアルなんかに出せるのだろう?
自分で使ってみたのだろうか?複数の人間の目を入れて試したのだろうか?
spモードメールアプリの時も思ったけど・・・。

ブラウザ型ストアもイマイチ
本棚風にキレイに作られているWEBベースのストア トライアル期間なので30問近い長いアンケートに答える必要があるが・・・ 結局はMarketに飛ばされるので、2冊目以降のアンケートはザルみたいなもの
電子書籍のストアはドコモマーケットの一部として提供されているので、ブラウザベースのストアになっている。一応本棚みたいな見せ方になってるけど、単なるWEBページだ。
ダウンロードをする時にAndroid Marketに飛ばされるというパターン。
で、コレもだけど使い勝手はよろしくない。

ブラウザベースが悪いとは必ずしも言わない。
ある意味、何でもブラウザ上で動くようになるというGoogle的な将来を見据えているのかもしれない。
(まぁ、でもWEBアプリじゃなくて単なるホームページのレベルなんだけどw)
アゴラブックスみたいな事例もあるし。

ただ、一貫してないのだ。
だってダウンロードする時は結局マーケット「アプリ」になるし。
で、書籍も結局「アプリ」だし。
ならストアも「アプリ」にしてよと。使い勝手良くしてさぁ。

だいたい、auもソフトバンクも、自身のマーケットはAndroidマーケットアプリのタブを一つ使うという形でやっているのに対し、ドコモマーケットは未だにホームページw。
どうにかならんか、アレ。
それとも僕だけがそう思ってて、盛り上がってるのか?ドコモマーケットは。

auのLISMOアプリみたいに、ストア開きたいなら現時点ではアプリの方が使い勝手が良いと思うので、ドコモさんには是非ご一考いただきたいところだ。
仮にマーケットアプリを発注する場合はアプリックス以外でお願いしたいw

マルチデバイス非対応?

Kindleにせよ、マガストアにせよ、違うデバイスで同じ書籍を読んでも続きのページから読めたりなどの利便性が確保されている。

で、試したわけではないのだけど、ドコモのは多分そういう機能がない。
だって単なる書籍ビューワアプリだもん。
(この辺はGalaxyTabが来たらちゃんと試してみる予定)

まぁ大概の人はドコモのスマートフォンは1台しか持ってないから問題ないのだろうけど、僕のように2台目としてGalaxyTabも持とうというような人だっているハズ。
GalaxyTabで読んでた書籍をXPERIAで開いたら続きから読めるっていうような仕組みってもはや当たり前に必要だと思うんだけど。

まとめ

言いたいことは大体書いたので、もうまとめも何も無いけど。
まぁ一言であらわせば「頑張れ!ドコモ!ひたすら!」としか。
特に「使い勝手」というユーザー目線をもう少し重視して欲しいなぁと。

しかし、Kindleが12月からいよいよ日本でもサービスを開始すると言われている現状では、今から頑張ってももはや間に合わないかも・・・。
ま、それでも価格次第と品揃え次第ではどうなるか分からないけど。

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