iPadを買って2週間が経った。
ネットブックさえも持っていなかった僕にとって、iPadは新しいセグメントのガジェットだ。
だから普段の生活の中でどう生かすか、どういうシーンで使うかというスタイルもまだ確立できてない。
それに体験すべきコンテンツを全て体験できているワケでもない。
なので、基本的に2週間やそこらで結論づけるべきものでは無いとは思う。
ということで、これは一応現時点の1stインプレッションという感じ。
ちなみにiPadアプリとコンテンツに2万円近く使ったので、主要な体験はしているつもり。
(入れたアプリや個々の感想等は余力があれば別エントリで書いてみたい)
あと僕自身のスタンスとしては、Appleの大ファン(Macユーザー)だけど、それと同じかそれ以上にAndroidの将来性に期待している人間でもあるという前提で書いている。
現時点での感想:全体的に
まず、iPadで世界は変わらない。当たり前か。よく言われているように「大きいiPodTouch」だからなぁ。
もともと世界を変えるものとは思っていなかったし、実際に僕の世界は変わってない。
(あ、僕の小さいiPodTouchは不要になったかも)
それと、使いどころが限られる。非常に。
僕の場合、会社は内勤でWindows機をいつでも使えるし、家に帰りゃMacが使えるし、電車は座れないし・・・ということで、相当意識しないとiPadを取り出して何かしようという場面を作り出せない。
一応毎日バッグに入れて持ち歩いてはいるのだが。
ただ、これは最初からある程度想定していたことだし、如何に使いどころを見つけていくかということもiPadの楽しみの一つだろうとは思っているので、今後のチャレンジ次第なのかもしれない。
今のところ、寝る前にベッドに腰掛けて使うというスタイル。あとは家での子守全般に使ってる。
筐体がやっぱり重い。
最初の印象ではあまり重いと思わなかったのだが、しばらく使ってると重さが気になるようになってきた。特に1歳の子供が持ってると落としそうで凄くコワイ。
ツルっとしたデザインは、確かに美しいが落としやすいデザインでもある。
(ケースがまだ来ていないのも拍車をかけてるのかもしれない)
ただ、カバンに入れて持ち運ぶ分にはそれほど気になる重さ・大きさではない。
そして、iOSの色々不便なところが気になる。
大きな画面を10ページ分もめくりながらアイコンを探す作業とか。
アプリを入れる度にいちいちHOME画面に戻され、またAppStoreに手動で戻るとか。
貧弱な通知機能とか。シングルタスクとか。
UIも言われてるほど分かりやすくない。
OSについては秋頃と言われるiOS4ベースのUpdateでかなり改善されるだろう。
だから現時点で評価すべきではないと思う。秋頃改めて考えてみたい。
ただ、個人的にはAndroidタブレットこそが僕の本命タブレットだろうなと感じてる。
それとアプリが高い。とにかく。
高いのにお試しもできない。ヒドイ。
Androidマーケットを見習え。
アプリの種類も少ない(iPhoneアプリは使う気がしないので)。
Androidならタブレットでも既存のアプリ資産が現実的にほぼ使えるだろうことを考えると(最初から画面解像度の多様化を織り込んでるので)、アプリ数では実はiPadに優位性は無いのではないかと。
箱から出してもiTunesに繋げないと使えない。
つまり結局PC使える人間がいないとダメ。ま、僕は使えるから問題無いんだけど。
でもこれじゃ、よく言われてるように「高齢者向け」みたいな用途は無理だろう。
やはりここでも箱から出してすぐ使えるAndroidの優位性を改めて考えざるを得ない。
WiFiの掴みが悪い。
WiFiルーターとの相性なのかもしれないが。
家のAirMac Expressでは全く問題ないが、会社のNECルーターだと全然繋がらない。
一度設定画面でWiFiをON/OFFすれば大丈夫なのだが、面倒すぎる。
けっこう良く落ちる。不安定。
iPodTouchではあまり無かったが、iPadは不安定でアプリがよく落ちる。
(OSごと落ちたことは今のところ無いが)
あれ、なんかマイナスなことばかり書いちゃってるw
もちろん良いところも一杯ある
全体的なワクワク感がスゴイ。AppStoreを見て回ってるだけでも高ぶるものがある。
なぜそれがAndroidには薄いのか、正直ちゃんと説明できないのだが、全然違う。
それと、なんと言っても使ってて気持ちよい。
もう、さすがApple製品と言うべきところか。
指に吸い付くようなタッチパネルの品質とか、マルチタッチ操作の気持ち良さ。
確実に現時点のAndroidには無いもの。
あと、ゲームが楽しすぎる。
こんなにゲームをやるなんて全然想像してなかった。
個人的には「太鼓の達人」「ネットジャン狂HD」「Mirror’s Edge」が好き。
どれもほぼ毎日、寝る前にやってる。
それから動画プレーヤーとしてもとてもイイ。
スマートフォンサイズより断然見る気になる。
実際に映画を2本ほど消化した。
特に「AirVideo」を入れてからは使い勝手もとても良くなった。
そして想定以上の反応として特筆すべきが、1歳の子供がiPadの大ファンになったこと。
僕がiPadを外に持ちだしている時に、家で泣きながらiPadを探すくらいに。
朝起きるやいなや、手が届かないとこに置いてあるiPadのDock前に居座るほどに。
どんなに泣いていてもiPadを持って行くと満面の笑みになるほどに。
大量のアイコンの中からお気に入りのアプリを立ち上げられるほどに。
とにかく「お前の頭の中の半分くらいiPadラブになってんじゃね?」ってくらいお気に入りなのだ。
そして、ヨメも結構気に入っているようだ。
特に太鼓の達人を相当気に入った模様(僕も大好きだが)。
子守りに有効なアイテムとしても気に入っているのだろう。
つまりiPadは家族円満にみんなで楽しめる希有なガジェットなのだ。
Xperiaにせよデジカメにせよ、冷たい目で見られることはあっても、家族総出でWelcomeなんてことはあり得なかったワケで、これはなかなかにスゴイことなのだ。
・・・ただ、それがiPadじゃなきゃダメでAndroidではダメなのかは分からないが。
UIについて
とにかくUIが評価されることの多いApple製品。「分かりやすさ」と「美しさ」と「使いやすさ」を兼ね揃えていると。
たしかにウチの1歳の子供でも結構使えてるから当たってるのかもしれない。
しかし色々アプリを入れて使ってると、各アプリで必ずしも使い勝手が統一されてないことに気づく。
例えば「アプリの設定」。個別アプリ内の歯車アイコンから設定する場合もあれば、iPad共通の設定画面から設定する場合もあったりで、その区別が何によっているのかは明確ではない。
いっそ、Androidのように全部個別アプリ内で設定できる方がよっぽど分かりやすい。
アプリを起動した状態で、何をどうすべきか分からないアプリも多い。
こういう時、Androidなら「困ったときのmenuボタン」というのがあって(Windowでいう右クリック)、そこからメニューだのヘルプだの設定だのに飛べるのだが、iPadのただ一つのボタンはアプリを終了するだけで解決策を提示してくれるインタフェースにはなってくれない。
まぁこれはiPadのせいというよりは個別アプリの作り込みに依存する部分ではあるが。
総じて言うと、言われるほど「分かりやすく」「使いやすい」ワケでもないなぁと。
「美しい」というのには諸手を挙げて賛成できるけども。
この辺はMacにも通じる部分があるかな。
(FinderよりExploreの方が使いやすく分かりやすいみたいな)
WiFiモデルか3Gモデルか
僕が買ったのはWiFiモデル。寝る前にベッドで・・・とか家での子守りに・・・とかのメインの使い方ではWiFiで十分だ。
ただ、2週間の間に3回ほど、3Gが欲しいと思った場面があった。
(主に外出先での見せびらかしの時w)
これは少々予想外だった。
一度はXperiaからHT-03AにSIMを差し替え、HT-03AをWiFiルーター化して使ってみたが、正直面倒すぎてこれを常用する気にはなれなかった。
ということで、やっぱり素直に3GモデルかモバイルWiFiルーターがあると良いかもと思った。
家族で使うからこそ・・・
iPadは家族で楽しめるというのは先述したとおり。だからこそ、プロファイル機能は是非欲しかった。
特に子供には子供用のアプリしか使わせたくない。
それに無駄にアイコンが多くても操作が面倒なだけだ。
そして僕みたいに家族にTwitterアカウントもブログの存在も開示してない場合は色々面倒なことになる。
家族だけでなく、例えば会社の人にiPadを体験してもらおうという場合でも、Twitterアカウントまでは知って欲しくないというような場合もあるだろう。
そういう時に毎度毎度Twitterクライアントを削除するというのは現実的ではない。
アプリの設定を消すというのも面倒な話だ。
この辺は、プロファイル機能というよりはHOME画面のパターン登録でも良いかもしれない。
Androidで言えばHTCの独自UIであるSenseUIの「シーン」機能みたいなもの。
ただ、連絡先(電話帳)を家族に見られたくないという向きもあろう。僕は大丈夫だけどw
スケジュール帳もしかり。メールの内容もしかり。
ゲームのハイスコアも夫とヨメで分けて管理したい場合があるかもしれない。
この辺になってくるとOSレベルでのプロファイル機能が必要になってくるのだろう。
いずれにせよ、使ってみてこの機能は必要性をかなり感じたところ。
電子書籍端末としては?
電子書籍を読むための端末としても注目を集めているが、僕の場合は今のところその用途で使うことは少ない状況。というか、まだ環境があまり整っていないというイメージ。「ビューン」がちゃんと立ち上がると少しは状況が変わるか?
と言いつつ、電子書籍サービスが完全に立ち上がったとしても、限られたiPadの使用時間の中でゲームや動画視聴等のエンタメコンテンツと時間を取り合う関係になるワケで、僕が本当に書籍に可処分時間を割り当てるかどうかというと、その可能性は必ずしも高くないのかなぁという気もしている。
(もともとそれほど読書家でも無いので)
そうじゃなくても「読む」だけならTwitterのTLやらRSSリーダーやらも便利に使えるワケで・・・。
結局魅力的なコンテンツが出てくるかというだけの話なのかな?
いきあたりばったりではあるが、現時点のiPadの感想はこんな感じ。
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私はiPad 3G 64Gを購入しましたが、ほぼMacBookを使わなくなりました。何処に行くにもiPadは欠かせません。やはりどこでも繋がりバッテリーの持ちを気にする必要のない3GモデルはWiFiオンリーモデルとは全くの別製品です。iPod TouchとiPhoneの關係と同様ですね。ちなみに3GモデルのWiFiの掴みは問題ないです。
以前のエントリーで「こんなモノでゲームなんかしない」
とおっしゃられてたのに結構遊ばれているようなのが面白かったです。
実際に所有してみるといろいろ変わりますものね。
app storeがユーザとアプリを繋ぐのが上手いのかなと思いました。
また、長時間バッテリーがもつのがipadの売りだと思うのですが、
言及されていない所を見ると意識せずに使えているのかなと感じました。
>yuasa さん
おっしゃるとおりで、本当に「こんなデカいもの振り回してゲームなんかしねーよ!」と思ってたのが、いざ買ってみるとほとんどゲームばかりやってるという状態です。
(ま、振り回してはいませんがw)
これは自分でもかなり意外でしたね。
バッテリーについて言及が無いのもご指摘のとおりで、今までバッテリーで困ったことが無く、全くバッテリーのもちを意識することなく使えているからです。