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新iPhoneOS登場でXperiaは死んだのか

iPhone OS4.0
またしてもタイトルは釣りでございますw。

また中身がたいして無いのに無駄に長文なエントリになりそうなので、結論から書いておくと、必ずしも死んではいないでしょう。
(むしろiPhone3Gが死んだのかも?)
OSの機能だけならまぁ同等程度かまだAndroidに分がある部分もある。
そこだけ見ている限り、Xperiaは今後もしばらく戦える端末だと思う。

ただ、iPhoneの凄さはOSの機能に留まらないところ(サービスのプラットフォームでもあるところ)なので、そもそもOSの機能だけ比べるというのもレイヤが違っている感があり。
トータルに考えれば、正直iPhoneの時代はまだまだ続くのだろうなぁとは思った

事前の噂である程度予測はできたが、やはり要望の多かったマルチタスク機能は実装してきた。他にも様々な便利な機能が追加され、「正常進化」だなぁという印象を受けた。
そして、Androidが先行していたところをしっかりカバーしてきたなぁと。しかもより良い形で。
やっぱりAndroidは相当敵視しているというか危機感があるのだろうなぁ。

まぁ、だからといって現状のAndroidがすぐに遅れを取っているということになるのかというと、必ずしもそういうワケでは無いとも思う。新型iPhoneが出ても、機能的には同じようなことが現状のAndroidでもできる。だからXperiaユーザーは必ずしも悲観する必要はないだろう。

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ただやっぱりiPhoneはスゴイ

ただiPhoneのスゴイところは、単にOSの機能がどうこうというところではない。
例えば思った通りに操作できるタッチパネルの精度とUIの設計、余計なことに気を遣わせない快適なユーザー体験の提供などは圧倒的にAndroidを上回っており、Xperiaのレビュー等を見てもその対比で大きくiPhoneに遅れを取っているという指摘は多い。
そもそもAndroidにはそういうユーザー体験を重視する思想をあまり感じない

それと、サービスのプラットフォームとしての色合いが更に強まっているところも気になる。
今までは音楽・動画・アプリのプラットフォームだったが、今回の発表でこれに電子書籍・ゲーム・広告が加わったワケで、これはかなり強力。
特にゲームはかなり意表を突かれた感じ。まさかPlayStationやXbox(とWM7)、更にはFacebook等々の多方面のプラットフォーマーにケンカを売るとは。でも凄く良いタイミングだと思ったし、ライバルに十分対抗していけそうな気がする。
(なにせライバル達はまだスマートフォンに本格的に乗り出してきていない)

この「ユーザー体験の設計」と「サービスとしてのプラットフォーム」という視点はAndroidそのものにはあまり無いものであり、やっぱり色々ひっくるめて考えるとiPhoneは強いというか魅力的だなぁと思った。
Xperiaも単なるAndroid携帯として完結するのではなく、SONYの各サービス(音楽・映画・ゲーム等)や通信キャリアの各サービスともっと根本的な統合を果たしてプラットフォーム化していかないと、iPhoneにはやっぱり全然勝てないのだろうなぁと思う。

ただ、XperiaがiPhoneになれないということは最初から分かりきっていたこと。
万が一、XperiaがiPhoneの代わりになると思って買ってしまった人がいたとしたら、そもそも最初から認識が間違ってる気がするが、今回の新iPhoneOSの発表でその道のりが更に遠くなった(というか辿り着かない)というように認識を改めるべきかもしれない。

Androidユーザー目線から見た新機能達

実は今回の発表の第一印象は「なんかAndroidを追いかけてきただけじゃね?」という感じだった。
なんか先行してるAppleらしく無いなぁなどと感じたものだ。
Androidユーザーからしてみると「今更」な機能が多かったためだろう。
ただ、単純にOSの機能だけを見て比較するようなものではないということは上に書いたとおりだし、仮にOSの機能だけで比較したとしてもAndroidが先行している要素が少なくなったことは確実だ。

マルチタスク
マルチタスク機能については、バックグラウンドで生かしておける機能を限定するというような形での実装。
Androidのそれとは少し違うのかも知れないが、バッテリー保ちや端末性能との兼ね合いで慎重に検討した末の実装なのだろう。実効上どの程度のものなのかは是非体験してみたいところ。

マルチタスクの切替が非常に使いやすそうなところは素晴らしいと思った。ボタンが一個しか無いのにAndroidよりも遙かにユーザーフレンドリーであり、Androidユーザーとしては羨ましい限り(Androidでもああいうの標準で用意してくれないものか)。

Appleらしいなぁと思ったのは「TaskManagerをユーザーに使わせるようではダメ」という思想。
それがあのような分かりやすい操作を生み出したのだろうし、多くのユーザーにとってそれは正解だと思う。

一方のAndroidも、別にTaskManagerがどうしても必要というワケではない。メモリが少なくなればバックグラウンドのアプリは自動的に終了させられ、普通に使う分には支障のない設計にはなっている。

もちろんTaskManagerを積極的に使えば、不要なプロセスが残ってバッテリーを無駄に使ったり、必要なプロセスが勝手に終了されてしまうというようなことを防ぎ、ユーザーの望むマルチタスクを実現できる。
どうするかはユーザーに任されている。

この「ユーザーに任されている」というところがAndroidらしいところ
Appleと一番違う部分だろう。
おそらくiPhoneではTaskManager的なアプリはAppleの審査を通らない可能性が高いと思っており(Appleが設計するユーザー体験を阻害してしまうから)、ユーザーが積極的にバックグラウンドプロセスに関与することは難しいだろう。
そういう意味ではやはりAndroidの「自由」なところはメリットの一つだ。

問題は「そんなの任されても」というユーザーの方が大半だろうということ。
スマートフォンを多くの人が使えるようにするためにはAppleのようなアプローチの方が正解と感じる。
Androidでも、バックグラウンドのプロセスなどということを意識せずとも分かりやすくマルチタスクが使えるようなUIの実装が、普及のためにはやはり必要だろう。
その一方で、TaskManagerを使いたい人は使えるというようにしておけば、iPhoneに対する明確なアドバンテージになる。

フォルダ機能・壁紙機能
新しくiPhoneに追加された中で目を引く便利機能がフォルダと壁紙機能だ。
既にAndroidでは両方とも実装されており、これらに関しては「やっと追いついたね」という印象
壁紙アプリとか一杯出るんだろうなぁ。

Xperiaを忘れてAndroid OS2.xまで考えると「Live Wallpaper」という比較優位もある。
まぁでもアレって派手だけどバッテリー保ち等を考えるとそこまで重要なものじゃないからなぁ。そこだけiPhoneユーザーに自慢しても「だから何?」っていうような話だし。

Home画面の機能という意味では「Widget」という比較優位もある。
これは明らかに優位だと思うが、iPhoneのマルチタスク切替をうまく使えば、天気やニュースの表示をパっと呼び出すこともできそうだから、実効的にはWidgetに近い使い方もできるのかもしれない。

メール機能、Exchange機能
メールはGmail的な機能になったイメージ。
そういう意味では単に「追いついた」だけなのかもしれないが、Androidの標準Gmailアプリは必ずしも使いやすく無いので、実際どうなのかというところは体験してみないと分からなそう。

Exchangeに対応してビジネスユースを強化というのも、実際にどんな感じなのかよく分からない。
そもそもAndroidはExchangeの競合であるGoogle Appsには対応しているので、一定のビジネスユースへの対応はできているとも言えるし、Xperiaにプリインされている「moxier」のようにアプリレベルでExchangeに対応もできるので、ここは互角か優勢なのかも?

iBooks、ゲームセンター
いいなぁ、そういうプラットフォームがあって。
Androidにはそういうサービスがまだまだ少ない。
そもそもこの部分って、ソニエリ等の各端末メーカーが頑張ることなのか、キャリアが頑張ることなのか、Googleが頑張ることなのかもよく分からない。
頑張らずに個々のCPが提供していくだけなのかも(レコチョクとかmoraみたいに)。
でも、それじゃああんまりパっとしないような。
「じゃ、後はCPさんでコンテンツとアプリと課金を用意してね」じゃねぇ・・・。
ここは完敗すね。

iAd
これはよく分からない。
ビジネス的になんかスゴイ意味がありそうだという感覚はあるけど、このブログは基本ユーザー目線なので、そういう目線でみると何が良いのか全く分からない。
どんなにリッチでも、どんなにレレバントでも少なくとも僕にとっては広告はジャマという意識がある。
(Adsenseとか入れときながらスミマセンw)

依然としてAndroidが優位な部分

iPhoneOS4が来たとしても、まだAndroidが優位な部分というのは多くあると思う。
特に開発者目線で見れば相当優位なんじゃないか(ま、僕は開発者じゃないんだけど)

例えばインテントを使ったアプリケーション連携。
アプリ同士が容易に連携可能なので、一つのアプリで全部の機能を実現する必要はないし、既存のアプリの足りない機能を別の開発者がカバーするというようなことも可能。
実際、そういう事例をユーザーとして多く見てきた。

悪名高いAppleの審査を経なくてもアプリが公開できるというのも大きい。
そもそも野良アプリをインストール可能なので、Marketに公開する必要すらない。
iPhoneでのビキニアプリ粛正のようなこともまず起こり得ない。
エロでも何でもどんと来い。

開発者が何のツールを使ってアプリケーションを開発するかについても特段の縛りは無い。当たり前のように思うが、Appleの世界ではそれが当たり前では無くなったということでかなり大きな話題を呼んでいる模様。

将来的にFLASHが再生可能になる見込みというのも当面は優位だろう。
FLASHが入れば、特にエンタメコンテンツの充実が見込まれる。

・・・他にも色々あった気がするので思い出し次第追記します。

新iPhone、とりあえず体験してみたいが

新iPhoneのマルチタスクとか、ゲームとか、色々な新機能は是非体験してみたい。
ただ、僕が唯一保有しているiPhoneOS稼働デバイスは初代iPod Touchであり、今回のマルチタスキングの適用対象外になってしまった。まぁ2年半前に買ったものだからなぁ。
iPadにも秋頃にはアップデートが来るようなので、Apple流のマルチタスク体験はそれまでお預けになりそう・・・。

過去の端末を切り捨てていくというのは、ある程度仕方がないこと。
iPhoneの場合、2年以上は厳しいということなのかもしれない。
ちなみにAndroidの世界では、既に1.xの世界はGoogle自身によって切り捨てられつつある。まだ1年も経ってないのに。
いずれにせよ、賞味期限の短い世界ですわな。

もう一つの懸念

Androiユーザーとしてもう一つ懸念がある。
タダでさえ、iPad対応に追われてきた開発者の皆様が、今度は新iPhoneOSへの対応にしゃかりきになるであろうということ。今までもAndroidアプリはiPhoneの次の優先度でしかなかったのだが、Appleの新しい取り組みがこうも矢継ぎ早に出ると、Androidアプリがますます放置されかねんなぁと思っている。

例えばEvernoteなんていい例かもしれない。
もともとEvernoteのAndroidアプリはiPhoneアプリに機能的に劣後している。
(ローカル保存ができない:ホントはバックグラウンドで自動同期してローカル保存とか、Androidらしく作れるハズなのに・・・)
いつ機能強化してくれるかなぁと思いながら日々待っているのだが一向に来ない。
そうこうしている内にiPad用の超使いやすそうなクライアントを開発してたりしてる。
多分新iPhoneOSにも真っ先に取り組むのだろう。
間違いなくAndroid放置の流れ・・・。

うーん、まだまだAndroid受難の時代は続くのかもしれない。
特にまとまりそうにも無いのでこの辺でこのエントリは終了。

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