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アゴラブックスを試してみた

オンライン上に自分の本棚ができる
iPad発売の影響で色々と電子書籍サービスが出てきているが、そのうちの一つであるアゴラブックスというのがサービス開始したとのことで、今更ながら試してみた。

このサービスの良いところはなんと言ってもクロスプラットフォームであること。
つまり理論上はiPadでもMacでもPCでもiPhoneでもXperiaでも使える。
そもそも僕の場合はスマートフォンはiPhoneじゃなくてXperiaを使ってるし、タブレットも個人的にはAndroidに期待と思っているので、iPadでしか読めないというようなサービスには金を払いたくないのだ。

クロスプラットフォームの秘訣は、アプリを特に必要とせず、書籍は全てブラウザ上のWebアプリとして表示するというところにある。要するにブラウザさえ動けばどんな端末でも見られるというのが何ともイマドキな感じで良い。

さっそく読んでみた

iPadでの縦表示はこんな感じ ページのサムネール表示も可能
モノは試しということで、早速「電子書籍元年」という本を525円で買って読んでみた。
ちなみに決済はPayPalが使えるのでとっても手軽だ(クレカ入力も可能)。

iPadのブラウザで試した感じでは、Webアプリのリーダーは速度の問題を感じることもなく、快適に起動した。縦表示では1ページ分、横表示では2ページ分(見開き)を表示する。
ちなみにマルチタッチでの拡大・縮小には非対応になっている。
(ただ、適正な文字の大きさで表示されるので、特に拡大・縮小の必要は感じない)

横表示は「巻物型」の読み方と・・・「ページめくり」型の表示とを選択できる
ページめくりは、横表示の場合のみ「めくり」効果のトランジションを選択できるが、基本的には横にズルズルとドラッグすることにより読み進めていく感じ。長い巻物を読んでるような感じ。
「めくり」効果は単に紙の習慣を引きずっただけのもので個人的には不要なのでこれで良いと思う。

基本的に紙の書籍をスキャンした画像ファイルを読むという感じで、この辺はヤッパ系の「マガストア」等と同じ感じ。なのでiBooksみたいに文字の大きさを変えて読むというようなことはできないし、よく見ると少々汚い画像もある。

ソーシャルメディア対応
マーカーを付けてソーシャルメディア等で共有できるこれがマーカー。これをマークしたいところにドラッグする。結構アバウトwマーカーをセットすると例えばTwitterならブラウザの別タブでこういうのが開く
アゴラブックスの売り文句の一つが「業界初」のソーシャルメディア対応。
本の中の気になった部分をマーキングしてTwitter等に投げられるというもの。

「Tools」というボタンをタップすると共有できるソーシャルメディアを選択できるパネルが現われる。ここで例えばTwitterを選択すると「マーカーを付けますか?」と聞かれ、「はい」を選択するとオレンジ色のマーカーが現われる。
これをクリップしたい場所にドラッグすると、ブラウザの別タブでTwitterの画面が開き、ツイートの内容が表示されるというような流れだ。

元が画像データなので仕方が無いのかもしれないが、実際の文字を選択してクリップできないと正直あまり意味が無いのでは・・・というのが素直な感想。
好き放題クリップされると本の内容を丸ごと流す輩が現われるというような著作者側の懸念があるのだろうが、現行の機能じゃTwitterで共有された側も何のことだかサッパリ分からず全く意味が無い。

せっかくこのような機能を付けるのであれば、やっぱり本文の文字を選択してクリップし、共有できるようにして欲しいものだ。それで二次的な議論が起こったり、著者とコミュニケーションできたりする方が遙かに新しい読書体験になるというものだ。

しおり機能が貧弱
しおりというより、クッキーで前回読んでいた位置をマークしてるだけクロスプラットフォームということで気になるのが、Kindleみたいに読む端末を変えても、前回読んでいた位置から読めるという「自動しおり機能」。

結論から言うと、これは未実装だ。
同じ端末であれば、クッキーにより前回読んだ位置から読める機能はあるのだが・・・(ただしコレも万能ではなく、しばしばズレるようだ)。

せっかくアカウントを作っているのだから、これは何とか実装して欲しいところ。



現段階では課題も多いが

以上のような感じで、現段階では課題も多い。
上記以外の課題としては、やはり書籍の品揃えもポイントになるだろう。
(現段階ではまだ数点の書籍しかない)
池田信夫先生プロデュースのサービスなので難しい本ばかりになりそうな気もw

あと、基本的に書籍はクラウド側にあるので通信環境が無いと読めないのも気になる。
(特に僕はiPad WiFiモデルなので)
ローカルにキャッシュしておいてくれると助かるのだが。

なお、Xperiaでも普通に本文を表示することはできたが、解像度的な問題で、実用的に読むというレベルには達していなかった。Xperiaの解像度で無理ならたぶんiPhoneでも全然ダメだろう。
これは単純に表示倍率をユーザーが変えられれば解決する問題なので対処して欲しいところ。

といった感じで要望が多くなってしまったが、サービスのコンセプト自体は共感できるところも多いし、通信環境さえあれば普通に読む分には全く問題ない。
iPadでは他にも色々な電子書籍サービスを体験しているところだが、どれも現段階ではイマイチな感じが非常に強い中、とりあえずちゃんと読めるというだけでも評価できるのではないかと。
今後の展開を注視しておきたいサービスだ。

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2 comments

  1. A_NIJO /

    この記事ではわりと好意的な評価ですが、こんなのもあります。
     http://club100.jp/indies/modules/d3blog/details.php?bid=16
    個人的には、低評価です。

  2. 196 /

    > A_NIJOさん
    コメントありがとうございます。
    結構辛辣な評価もあるのですね。
    僕はあまり気にしない方ですが、確かに現状では満足いかない人というのも一定程度いるでしょうね。

    ただ、こういうWEB上のサービスは100%の完成度で出すよりもスピードを重視してとりあえずリリースし、ユーザーからの(時には辛辣な)フィードバックを反映して改善することで良くなっていけばいいと個人的には考えています。
    「ビューン」も同じ感じで受け止めてます。

    長い目で今後の改善に期待って感じですかね。

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